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グーグルアースが守った森

2008/03/16 Category: 環境問題


Google Earthをご存じですか?

パソコン上にインストールして使用するもので、画面一杯に世界の詳細な画像が広がっています。地球上のあらゆる場所を見ることができ、気球全体の画像から徐々に対象の場所へクローズアップしていく姿は吸い込まれていくかのような錯覚に陥ることもあります。

こんな素晴らしいサービスが全て無料で利用できるのが驚きですが、今日はそのGoogle Earthが地球を救ったお話です。

Google Earthを開発したGoogleはアメリカのシリコンバレーに本社を置くインターネット系大企業ですが、その勤務体系はユニークです。オフィスではビリヤードをやっている人がいたり、自分のデスクを好きなもので埋めたりしていてとても日本の企業ではあり得ないような雰囲気です。

「20%ルール」というものがあり、勤務時間の20%を自由に使えるという不思議な規則もあります。これを使って、太陽光パネルの実験を20%ルールの時間に割り当てることで本業になった人もいます。この規則によって、次々と新しい発想が生まれているのです。

そのGoogleが提供を始めたGoogle Earthは、始めは普通の地図ソフトだったのですが、outreachと呼ばれるプログラムによって、環境団体をはじめとする非営利団体が積極的に利用しやすい環境を整えました。

このプログラムを使って、チンパンジーの保護活動や森林保護活動の支援に役立っています。中でも森林保護の観点では、世界中で起こっている環境変化をGoogle Earthによって把握することができるようになりました。

その一例をご紹介しましょう。

Google本社の南に広がるサンタクルーズ山脈。そこには樹齢1000年を超えるセコイアの巨木が数多く残る貴重な森が広がっていました。そこに、水道会社によって森林を伐採して開発を行う計画があがりました。

Google Earth開発者の一人であるレベッカさんは、この問題をGoogle Earthを使って解決しようと立ち上がりました。2500エーカー以上のセコイアの森は伐採禁止とされていたのがカルフォルニア州の法律から、当時地図ソフトでしかなかったGoogle Earthを使って、伐採対象面積が2750エーカーに上ることが示され、森林伐採計画を中止させることに成功したのです。こうして貴重なセコイアの巨木が生息するサンタクルーズの森が守られました。

パソコンから地球が守られたという新しい形がここにあります。

Google Earth、それは地球の健康状態を測る内視鏡の役割を果たしているのです。

Google Earth で地球を旅するガイドブック
(2006/10/18)
郡司 裕之

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