「了解」と「承知」の使い分け
相手の内容を理解し、OKであることを伝えたい場合に「了解しました」と返事をすることが多くあります。この了解という言葉に対して日頃自分たちは特に目上や同僚、下のものといった区別なく誰に対しても利用しているのではないでしょうか。
この了解という言葉と似た言葉として「承知」という言葉が挙げられます。上記の例でいうと「承知しました」という返事もあるでしょう。この了解という言葉と承知という言葉、一体どのように使い分けたらいいのでしょうか。
まずは、辞書の言葉を見てみます。
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◆了解
物事の内容や事情を理解して承認すること。
例文:「お申し越しの件を了解しました」
◆承知
1.事情などを知ること。また、知っていること。 わかっていること。
例文:「無理を―でお願いする」
2.依頼・要求などを聞き入れること。承諾。
例文:「申し出の件、確かに―した」
3.相手の事情などを理解して許すこと。多く下に打消しの語を伴って用いる。
例文:「この次からは―しないぞ」
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これを見てみると、どっちも「指示を受け入れた、理解した」というニュアンスの言葉ですが、「了解」には相手を敬う気持ちは含まれておらず、「承知」には「承る、謹んで受ける」という意味が入っているという違いがあるといいます。
そのため、相手が目上の人であれば「承知しました」、もしくは「かしこました」とすることによって、相手に丁寧な印象を与えることができるのです。
実際の場では、職場の風土やこれまで培ってきた目上の方との関係も大きく左右することから、それに合わせるのがまずは一番と言えるでしょう。その上で初対面の目上の方や、十分に関係が構築されていない関係の中では上記のような心遣いをとっさにしてあげることによって、相手に対して好印象を残すことができるのではないでしょうか。
【参考】メトロガイド 2010年12月号
イラストで徹底解説 知らないと恥をかく!話し方・言葉遣いのビジネスマナー (2008/03) スピーキングエッセイ |
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