増えつつある迷惑電話への対応方法
新入社員の頃、重要な仕事のひとつとして電話を受けるというものがありました。電話が鳴ってから3コール以内にとることを先輩から教わり、それが企業イメージを高める1つであると教わったものです。
そうした電話に毎日出ていると大体、数回に1回は勧誘関連の内容になります。不動産投資、投資信託、先物取引など、なぜか儲かる系の話が部長などの偉い人宛に掛かってくることが多くありました。
そんな迷惑電話に対しての鉄則は折り返すこと。相手が所望している相手は現在不在であり、こちらから折り返すので連絡先を教えて欲しいと伝えるのです。そうするとほぼ100%、相手は結構ですと断って電話を切ったものでした。
ところが、それから時は経ち、今ではこの方法は少しずつではありますが通用しなくなっているといいます。後輩である新入社員に話を聞くと、今もかなりの迷惑電話が掛かってきていて、その対応に時間を取られてしまうとのこと。それでも出ない訳にはいかないので、出てみると相手はやはり不動産投資、投資信託、先物取引といった業者。
しかし、この相手に対して今まで通り適当にあしらったり、すぐに電話を切ろうものならとてつもない逆襲が始まるといいます。ぞんざいに扱って電話を切ってしまうと、その数分後にすぐに電話が掛かってきて、ものすごい怒声でののしられます。
彼らにしてみれば、電話に丁寧に応対しないのは失礼に値する、そんな失礼な対応を御社はするのか、というあり得ない論法で攻めてきます。そこには、この電話を受けることによって営業が妨害されている自社の事など考えられているはずもありません。
こういった電話は一方的に勧誘話というよりも、ほとんど怒鳴られて終了するのです。後輩は、さらに「あなた性格悪そうだね、友達いないでしょ」まで言われて相当凹んでいました。ご愁傷様です。時代が変わり、いろんな方法が出てきたのかもしれません。
そんな電話に対して、派遣の方は難なくこなしているので聞いてみると、そこには思いがけない対応方法がありました。それは相手の話を流しながら聞いてあげることだそうです。相手が一生懸命話している最中に、「大変ですね」「そうなんですか」「そうですね」と適当な相づちを打ち続け、なるべく感情を出さないこと。そしてらちがあかないと相手に思わせることが一番相手を怒らせずに、諦めてくれる方法だといいます。
少々時間は掛かりますが、何度もかかってきて応対するよりも、1回で相手を疲れさせる方が次はないので効率的かもしれません。すべてのパターンで活用できるとは限りませんが、しつこい勧誘に対していつもと違った方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。
特定商取引法ハンドブック[第4版] (2010/09/17) 齋藤 雅弘池本 誠司 |
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