カットのみの床屋さんは不衛生なのか
出費を少しでも抑えたいという時には、まず日常的にお金を支払う必要性があるものの費用を抑えるのが鉄則です。食費や光熱費などと共に費用を抑えたいのが髪を切るという費用でしょう。なかには1万円以上をかけて髪の毛をカットしてもらう人もいると思いますが、自分が行っている床屋さんは950円の理容店です。この安さには一つの作業が省略されていることは大きな要因と考えられます。それが洗髪するということ。髪の毛を切り終わると、掃除機のようなもので付着した髪の毛を吸い取り、顔の髭もそらないので代わりに温かい蒸しタオルを手渡されます。それを使って自分で顔を洗うとあとはセットして終了です。
自分としては家に帰ってから、きちんと洗髪すればいいと思うのですが、今このようなカットのみの理容店に対して洗髪設備を設置するよう条例で義務付ける動きが急速に広まっているといいます。すでに条例で制定されているのは19道県にも及ぶそうで、その理由は専ら「髪を洗わないのは不衛生だ」というものに帰着しています。同じような業態の大手チェーン店では、きちんと衛生管理していることから問題なく、仮に洗髪を義務化するとコストが上がってしまうので、今まで通りに安く提供することができない危険性があると反論しています。一方で既存のように洗髪を行う理容店からは、インフルエンザ流行などによって衛生面に関心が高まっている中、洗髪をしないことによって不衛生だというイメージが業界全体に波及しかねないと条例賛成の立場を通しています。
どちらの言い分もごもっともだと思います。双方には守るべきものがあり、利益を損なう危険性を双方はらんでいることから、一筋縄では解決しないでしょう。自分のようにカットのみの理容店を利用している立場からすると、きちんと衛生面について調査を行い基準を設ければいいのではないかと考えます。土日にカット専門店に行くと多くの人が行列を作ってカットを待っている姿を目にします。数十分待ちも珍しいことではありません。社会的ニーズは確実にあるのです。もちろんそれが衛生的に問題があるのであれば止む得終えないのですが、そういった流れを条例という強制力で防ぐのはあまりにも無謀なような気がします。
洗髪もする既存業態を守る理容店は、これからの時代もっとそれを付加価値としてお客様に提供することができるのではないでしょうか。お客様はいいと思うものについて、価値を認めたものに対してはお金を支払います。洗髪だけでなく、マッサージやトニック、ひげ剃りなどでカット専門店にはない付加価値を提供することができるのです。例えば、理容店での手もみマッサージは本当に気持ちがいいですし、自分のように肌が弱い人にとって普通のカミソリを使ったひげ剃りはひりひり痛んでたまらないのですが、特殊なカミソリを使っているところでは痛くなく気持ちよく任せることができます。こういった価値を高めることによってユーザーの棲み分けを実現することもできるでしょう。規則で縛るだけの行政ではなく柔軟な姿勢が求められるのではないでしょうか。
【参考】読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091205-OYT1T00596.htm
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