やる気が出る「脳」の4つのスイッチ
人間には集中できる時間に限界があります。好きなことを続けていれば時間が経つのも忘れて気がついたらものすごい時間が経過していることもありますが、好きなことばかりを続けることはできません。例えば勉強や仕事など、集中が続かないこともしばしばあったりします。
そんなときは、しばし休憩をしたりストレッチをしたりするのですが、東京大学大学院薬学系研究科准教授の池谷裕二先生によると、飽きっぽい脳に対する解決策は「脳をだます」にあるといいます。そのポイントは脳の中に存在する淡蒼球(たんそうきゅう)という部分。淡蒼球はやる気や気合など日常生活で大切な基礎パワーを生み出すといわれていますのですが、残念ながら自分の意思で淡蒼球を動かすことはできません。
しかし、直接動かすことができないのですが間接的に指摘してあげることによって、淡蒼球を働かせることができるといいます。そこで今回は池谷先生の言葉をもとに、集中できる方法について探ってみたいと思います。
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「淡蒼球」を動かす4つのスイッチ
[B] Body カラダを動かす
[E] Experience いつもと違うことをする
[R] Reward ごほうびを与える
[I] Ideomotor なりきる
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?Body(身体)
身体は脳の支配下にあると思われがちですが、本当は逆でカラダが主導権を握っていると言われています。これは、「楽しいから笑う」のではなく「笑うから楽しい」、「やる気が出たからやる」のではなく「やるからやる気が出る」ということからもわかるように、体の方が脳よりも先に感じるんですよね。
これをうまく利用し、考えるよりも体を動かしてしまいましょう。例えば、趣味や勉強の時間もあらかじめ決めておき、体をその場所や環境へ強制的に放り込むのです。場所の移動も効果的です。新幹線や飛行機では、なぜか集中できるという人も多いのではないでしょうか。最近の研究で身体を動かさずとも、動いているという感覚があれば、脳が活性化することがわかっているのです。
?Experience(経験)
日常生活の体験は海馬(かいば)を通じて、貴重な記憶や知恵として脳に貯えられます。日常生活で初めて経験するような事態では、海馬が淡蒼球などを総動員して事態に対応させるのです。しかしいつもと同じ経験だと、わざわざ海馬が登場せず部下だけで処理を代行します。
よほど重要なことでない限り海馬にまで情報は届かないので、海馬のためにはいつもと違う要素を取り入れるのが効果的なのです。
?Reward(報酬)
報酬をもらえると「テグメンタ」という脳部位を活性化させ、快楽物質であるドーパミンを出します。ドーパミンは淡蒼球に直接働きかけるため、ごほうびとやる気とは強い相関があるといわれています。
お金や食べ物も報酬になりますが、何よりのごほうびは達成感でしょう。目標は小さくしつつ、腹八分目でやめるというのがおすすめです。
?Ideomotor(イデオモータ)
「念ずれば通ず」はウソではありません。たとえば「コックリさん」という遊びはイデオモータの一種だとされています。強く念じることで、無意識のうちに体を動かすこともできるのです。
成功のイメージを具体的に描き、その自分に「なりきる」ことでやる気が引き出されます。
これらを全て実行する必要はないと思います。自分の中で最もしっくり来るようなやり方で自分のモチベーションを上げていくといいでしょう。自分は想像して思いこむというのがどうも苦手なので、?から?までの方法を組み合わせることによって、効果を発揮させたいと思います。一流と呼ばれる人は、上の4つのスイッチを無意識のうちに使いわけているのでしょう。いずれこれらが無意識にでき、適切なマインドコントロールができるようになったときポジティブな自分が完成するのです。そのときまで、自分はまだまだ修行が必要そうです。
【参考】PRESIDENT 2009.3.2
のうだま―やる気の秘密 (2008/12) 上大岡 トメ池谷 裕二 |
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