もはやここまで来てしまった略語
空気が読めない人のことをKYと呼んだり、AKBを「あえて空気ぶっ壊す」などと、略語が現実の何かの言葉をパクっているようなものまで、実に数多くの略語があります。本当にこれらの略語を使っている人がいるのかと不思議に感じてしまうのですが、少なくとも自分のように、普通の言葉を略語に変換するのに時間がかかってしまうような人は会話の中で自然に使うことは絶対にできないでしょう。
その略語も、新たなステージへとそのレベルを上げ、ますますそのわからない加減が上昇しつつあります。「新☆略語辞典」からいくつか参照してみたいと思います。
・MUFG:無理してウケようとしてフラレても頑張る
・JK:冗談は顔だけにしろ
・NSX:何してもダメ
・IKKO?:一方通行
・SKKY:助さん格さん、懲らしめてやりなさい
最後の例は、もう凄いとしか言えません。会話の中のどのようなシチュエーションで使うのか全く想像できないところが、またこのSKKYの魅力を高めています。このほか、上述した「KY」にも多くの派生した意味が登場し、政治家を指すKY(経済読めない)や四重苦の4KY「空気読めない、心読めない、漢字読めない、顔ヤバイ」というのまであります。
基本的にそのままでは相手を傷つけてしまうような言葉を、うまく自分たちだけしか分からないような略語でデフォルメしてあげる機能もあるようなんですが、これらの略語が広まってしまった段階でOUTですよね。その一方で「タヒ」で死にそうな状況をあらわしたり、言葉を組み合わせて違う言葉を作り出すのはある意味凄いことなんじゃないかとも思います。
このような状況の中で大切なのは、自分を含め略語が分からない人が決して無理に使おうとしないことです。時代の流れは速いので、自分に届く頃にはそれを使っている人たちの間では既に終わっているものも数多くあるでしょう。突然「ナウイ」や「トラバーユする」「ギロッポンでルービー」などと言われたらどうしていいか分からないですよね。同じコトです。無理に使うとその場の雰囲気を極寒の地へと導いてくれることでしょう。ここは静かにコトの次第を見守っておきたいと思います。
【参考】日経Plus1 1月17日
KY語辞典 (2008/04/15) BLOCKBUSTER+現代略語研究会 |
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