蚊取り線香が渦巻きな理由
大日本除虫菊の創業者である上山英一郎は、除虫菊の粉末を線香に練り込み明治23年、世界で初めて棒状の蚊取り線香を商品化しました。だけどこれには、折れやすく40分ほどで燃え尽きてしまうという欠点があったのです。
この難点をなんとか克服したいと苦心していた上山に、線香を渦巻きにすればとアイデアを出したのが奥さんのゆきさんでした。こうして日本の夏の風情を一変させた渦巻き蚊取り線香「金鳥」は明治35年に発売された。渦巻きは伸ばすと75センチあり、7時間ももつのです。
「金鳥」ブランドとニワトリマークは明治43年から使われ、後者は現在7代目です。社名の「大日本除虫菊」は、除虫菊の普及に貢献したいという上山の志を表すものとして命名しました。現在もその遺志が残されています。
金鳥の夏、日本の夏で有名ですが、正直この会社名が大日本除虫菊というのを知りませんでした。簡単なようだけど、この小さな発見が大きな発明につながったんですね。
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