ガン予防は日の当たる場所で
肌にシミができ、あまりにもひどいと皮膚ガンになってしまうと考えられてしまう紫外線なんですが、最近の研究では健康にむしろいいという考え方が出てきたそうです。国立国際医療センターの溝上哲也部長によると、東京などの大都市圏、東北や日本海側など日照量比較的少ない地域で、大腸ガンの死亡率が他よりも高い傾向があることを見つけたのです。
ガンのリスクを高める要因は一つに断定することはできないのですが、その中で有力視されているのがビタミンDの存在です。魚やキノコといった食品中にもあるのですが、UVBという紫外線が肌に当たるのをきっかけにし、体内で大量に作り出されます。このビタミンDがガンを抑える効果があるという考え方が広まっているのです。
福岡県の人を対象にした調査では、カルシウムとビタミンDを多くとり、かつ日光を多く浴びる人ほど体調ガンがかかりにくいというのです。ビタミンDは一般にカルシウムの吸収を高める役割が知られていますが、もしかしたらこれがガン細胞にも効くのかもしれません。
では、どのくらい浴びたらいいのかという話になりますが、夏なら2回から3回、昼間に5分から10分程度当たれば十分という指摘もあります。これからの季節、ビタミンDを多く摂取している人の血中ビタミンD濃度は、少なめの人よりも高い傾向にあります。魚の中でも特にビタミンDを多く含むサケや、それを入れた石狩鍋を食べて、心も体も温かくなってガンを撃退したいものですね。
【参考】be on Sunday 11月30日
がん予防に実は「日光浴」が有効なわけ――ビタミンDの驚きの効力 (講談社プラスアルファ新書) (2008/02/21) 平柳 要 |
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