書店での雑誌撮影は違法?
カメラ付き携帯電話が普及し、誰でも気に入ったものを撮影して保存することができるようになりました。
そんな時代において、新たな問題が生じています。それが書店での雑誌撮影です。書店で本を買わずに、必要なページを写真撮影することで、書店では「デジタル万引き」といって禁止しているところもあります。
最近では、ほしのあきを使った注意喚起のポスターも至る所に貼られていることからこの言葉を耳にした人も多いのではないでしょうか。
では、この「デジタル万引き」ですが、言葉の印象的には犯罪行為のように聞こえますが、法律的にはどうなんでしょうか。
その答えを日本経済新聞で見つけたので紹介したいと思います。日本雑誌協会の伊藤真弁護士によると、撮った写真を業務やインターネットなどで広めることをせずに、個人的な利用のためのメモを取る感覚で撮影する分には違法ではないと言います。
著作権が気になるところですが、個人が家庭内などで著作物を使用するための複製行為は例外的に権利者の承諾なしに行って良いとしていることから、こういう判断になるとのこと。
この「デジタル万引き」という表現は、業界がマナーを訴えるために作ったキャッチフレーズだそうです。本屋さんとしても、本を売るのが商売なので、客の常識的な判断にゆだねるしかないのだと思います。
自分も本屋の立場に立てば、取り締まりたい気持ちになるでしょう。常識的に好ましくない行為だということもほとんどの人が感じていると思います。
ただし、著作権法的には厳しくても、「お店」という企業側の場所で、そこでのルールを守らない客に対して店側は「住居侵入罪」を問うことができる可能性があるといいます。
全ての活動について、法律の有無でやっていい、悪いを判断するわけではありません。その中に最低限のモラルを持って生活することで成り立つこともあるのだと思います。
何がモラルに反しているのかどうかの物差しは、自分の中で育てていかないと行けないのかもしれません。
【参考】日経Plus1 6月21日
たたかう書店―メガブックセンター・責任販売・万引き戦争 ジャンル別マネジメント・新古書店対策 (2005/09) 青田 恵一 |
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デジタル万引きに住居侵入罪を適用される可能性があるとは知りませんでしたね。
コメント by カズ | 2008/06/24 16:55
カズさん
コメントありがとうございます。
自分も、住居侵入罪は関係ないんじゃないかと思いましたが、
可能性があるとのことでした。
書店側がそこまでやって立件するのかは謎なところですが。
コメント by ぺんぺん | 2008/06/24 19:42