あしたまにあーな

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軍師官兵衛 最終回「乱世ここに終わる」

2014年12月 21日 By: rainbow Category: 2014年_軍師官兵衛 No Comments →

天下分け目の関ヶ原の戦いがついに始まりますが、史実通り小早川の寝返りによってあっけなく東軍の勝利に終わります。さらっと描いているのですが、小早川の動き次第ではどっちに転んでもおかしくなかった状況であることがわかります。物語の中では家康が小早川の陣に大砲を撃ち込むといった場面がありましたが、山の高さや当時の大砲の性能などを考えるととても届くものではなかったと指摘する人もいます。どちらが正しいのかは分かりませんが流れに身を任せて楽しむには、今回のような描写で十分なのかもしれません。

このように、当初長引くことを想定していた関ヶ原の戦いが1日で終わってしまったために、九州を平定しようと着々と手中におさめていた如水ですが、残り数カ国といったところで終了。善助や如水は心から悔しがりますが、後に早く終わらせた張本人である息子の長政を初めて面と向かって認めるシーンからも分かるように、潔く負けを認めてたち振る舞う姿はさすがだなと思います。

さらに、大坂で家康とあった如水は、家康が志を高く持ち、自分がいなくなっても太平の世の中を続かせることを明言したため、天下人としての資質に関しても負けを認めた形になります。これまで戦で負けたことがない如水は最後まで納得のいく形で幕を引くことができたということは、幸せな生涯を送ったと言ってもいいでしょう。最後のシーンは、官兵衛にとって運命の花ともいえる藤が咲き誇る中での芸術的な形というのも、見る側に満足感を与えたのではないでしょうか。

物語全般を振り返ってみると、黒田官兵衛という戦国の世の中では、自分の中では第2レベルの知名度であったたため、どのような生き方をしてきた人なのか、中国大返し、秀吉の軍師としての活躍を見たかったのですが、それらはもちろんのこと、荒木村重との関係や、小早川隆景、恵瓊などの結び時など、素晴らしい人間性を知ることができた素敵なドラマでした。世の中では荒木村重との因縁の仲などといわれていますが、物語はきちんと村重と後に和解するように描かれていて好感を持つことが出来ました。同時代の大河ドラマとして、天地人、江などがあったため、三成側からの見方や淀殿からの見方など違った角度で見ることができたのもよかったと思います。

さて、次回からは幕末に再び戻っていきます。八重の桜を超えることができるのかどうか、知名度はほとんどない人物だと思うので、どのあたりに楽しむポイントを持って行ったらいいか、じっくりと探していこうと思います。

◆官兵衛紀行◆
福岡県福岡市
 - 御鷹屋敷跡
 - 黒田如水の墓
 - 福岡城

京都府京都市
 - 黒田長政下屋敷跡

軍師官兵衛 第49回「如水最後の勝負」

2014年12月 08日 By: rainbow Category: 2014年_軍師官兵衛 No Comments →

自分が好きなように戦うことができる戦にいきいきとする如水は、破竹の勢いで九州を平定していきます。物語としては息子の長政が関ヶ原で中心的な役割を持っているだけに、完全に二元中継のようになってしまい描くのが難しかったと思います。長政としては父親の動きは正直面白くなかったことでしょう。そのあたりの複雑な思いもしっかり描かれていたのではないでしょうか。

関ヶ原の場面は、次回が本番だと思うのですが、どうしても手薄になってしまうのは、主人公が黒田だからなのでしょう。なので、長政もほとんど家康のパシリ的な状況になっていたり、その長政も家康軍の中での振る舞いがほとんど描かれていなかったするのは、仕方ないこととはいえ、少し寂しい感じもします。

そんななかはやり圧巻だったのは、九郎右衛門と吉弘統幸の石垣原の戦いでしょう。的場浩司さんが良い味を出していてかなりの熱演だったのも感動的なシーンを生んだ要因だと思います。このように素晴らしい武将は散り際が本当に男らしいですね。かつての備中高松城の清水宗治を思い出しました。こういう人こそ生き残って日本のために活躍して欲しいと思うのですが、そうなったらまた日本は違った形になっていたのかもしれません。そう思いをはせるのも歴史の醍醐味なんでしょう。

さて、次回はとうとう最終回。オープニングの曲をきくのも最後なのでしっかりと脳裏に焼き付けつつ、関ヶ原の最後、如水の最期を見届けたいと思います。

◆官兵衛紀行◆
大分県別府市
 - 石垣原(いしがきばる)古戦場趾碑

軍師官兵衛 第47回「如水謀(はか)る」

2014年11月 23日 By: rainbow Category: 2014年_軍師官兵衛 No Comments →

太閤殿下がなくなってからの物語の進行がめちゃめちゃ早くなってきているような気がします。今回は三成と家康との関係がいよいよ深くなっていき、関ヶ原の戦いに向けたプロローグまでが内容となっていますが、前回家康の屋敷に三成をかくまって佐和山城への隠居をすすめ、三成もその通りにします。個人的にはこの辺りを深く描いて欲しかったのですが、物語は官兵衛を中心としたものなので仕方ありません。

その如水も、自分は隠居の身であるということを好都合に様々な人のところに出向いて様子をうかがいます。極めつけは恨みもあるであろう三成のもとに出向き、策まで進呈する状況。家康が三成に動くように誘導していたということですが、如水も十分同じ動きをしていたのですね。しかもかつて秀吉の軍師であったということから、その策通りに三成も信じたのかもしれません。数年前の大河ドラマで直江兼続側から三成を見ましたが、今回は逆の立場。そのあたりもさらりと流されてしまったのがちょっと残念でした。

毛利家に立ち寄った際には、毛利家の意見がまとめきれていない状況を見て内紛が起こることを予想するあたり、さすがキレル武将だなと感じました。かつての状況にとらわれることもなく、黒田家という守るべきものも長政に譲っていることから、本当に自由な動きができるようになって、いよいよ如水も最終章は華々しく幕を開けていくのだなと、周囲の状況をみて感じました。

次回は、いよいよ如水が動き出します。長政も今後蜂須賀家と長く断絶するとは思いもせずに糸と離縁し、家康の養女と結婚し、益々家康側につくことが明確な状況での関ヶ原の戦い。どのように運命は転がっていくのか残り少ない話を楽しみにしたいと思います。

◆官兵衛紀行◆
滋賀県米原市
 - 観音寺
 
滋賀県彦根市
 - 佐和山城趾