あしたまにあーな

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あしたまにあーな > 原田泰造


花燃ゆ 第21回「決行の日」

2015年5月 24日 By: rainbow Category: 2015年_花燃ゆ No Comments →

今回は、久々に江を思い出す展開となりました。久坂を追って山口まで来た文が最初に出会ったのが毛利敬親とその正室。正室からは弱気になって悩んでいる文に対してそのようなことでどうするのかと叱咤する様子でしたが、その直後に登場した毛利敬親によって中途半端に退場させられることに。さくっと自分の身辺のお世話は要らないと断りを入れます。

その後からが思い出す要因となる場面。あのときも主人公が様々な殿様に直接直談判したりしながら、さすがにそれはないのではないかと思わせる状況でしたが、今回も毛利敬親と文が直接会話をするという少し現実離れしている感が否めない状況になります。もしこれが史実に合っているのなら勉強不足なのですが、せっかく北大路欣也さんが自分の政治手法についていい話をしているのに、その相手が文というのでは少し引いてしまいます。なるべくその場に文がいることを忘れて、毛利敬親の「そうせい!」という言葉の意味を深く考えていました。
おそらく、そのまま萩の杉家にいたのでは、話として微妙と判断し表舞台に登場させたのではないかと考えられますが、それは強引だという印象を与える危険性もあるので、微妙なさじ加減が求められるのだと改めて感じます。

当の文について見てみると、久坂が京で女性に言い寄られていることを噂で聞き、さらに毛利敬親の言葉を噛みしめた上で、好きなように夫に行動してもらうことが望ましいと判断し、それを久坂に伝えます。しかし次回の予告を見る限りでは、ここで引き下がるような文ではないことがわかります。

攘夷運動を長州の立場から見てみたいと思っていたのですが、ここまでのところそのあたりは飛ばされかなり簡易な形で描かれているのが残念で仕方ありません。家茂の上洛、下関からの攻撃などもっと深く描けそうなところもあったのではないでしょうか。今後の描写の中で少しでもそういったところが明るみになれば良いなと思います。

◆花燃ゆ紀行◆
山口県下関市
 - 壇ノ浦砲台跡

龍馬伝 第32回「狙われた龍馬」

2010年8月 09日 By: rainbow Category: 2010年_龍馬伝 2 Comments →

今回の題名をみて、早くも修羅場が龍馬にやってきたのかと思ったのですが、結果的にはさくっとかわして大事にならずに済んだのでした。おそらくこれからもっともっと狙われることが多くなっていくと思いますが、裏を返せば社会的に見て龍馬という存在が大きな影響を及ぼしていることを示しているのでしょう。

物語は前回の続きで薩長が同盟を組む場所となるはずだった下関を西郷がスルーしてしまったことから始まります。当然長州のみなさんは激怒。自分たちが裏切られたと思ってしまいます。それをなんとか修復しようとして殺伐とした京の都へ向かう龍馬たち。

この時に多くの人が裏切られたと思ってしまい対決姿勢になってしまうところを、龍馬は粘り強く交渉することを選んだのですが、きっと彼の中には西郷が考えていた理由が分かっていたのだと思います。事実、中岡に対して後に京で「西郷さんは、きっと何か理由があったに違いない」と話をしています。

このように、交渉毎はつねに相手を信じてあげる必要はあり、それでこそ相手も自分を信じてくれるようになることが分かります。いま龍馬がやろうとしていることは、何の証明もなく単なる口約束を伝授しているに過ぎません。それでも、周囲のキーパーソンたちは、その激動の時代にあって口約束だけを信じて、大きな決定をしていくのですから、龍馬という脱藩浪士という身分を持たない人がいかに魅力的な交渉人であったかをうかがい知ることができます。

そんな龍馬を狙った人物は近藤勇でした。前の晩に散々けしかけていただけに、このままでは終わらないだろうなとは思っていましたが、その通りで次の日に寝ている龍馬に斬りかかります。眠っていてもその反射神経はさすがのもの。隣にいたのが千葉道場からやってきていた重太郎というのも幸いし、近藤勇は去っていきます。

今回のポイントはそんな狙われた場面というよりも、京の薩摩藩邸にて西郷から、長州と仲直りするために武器と軍艦の手土産をもって同盟をする密約をGETしたところでしょう。手土産という軽い気分と軍艦や武器という重い内容のミスマッチがなんとも面白い場面です。これで、着実に長州と薩摩が後戻りができない歴史の流れに飲まれていくことになるのです。

そして最後にどうしても言及しておかなければならないのが弥太郎でしょう。今回もわずか数分の出来事でしたが、前回後藤象二郎から言われたクスノキの数を計算中だったのですが、サルとのにらめっこは新しい相手でした。龍馬もいないので弥太郎の相手はサルになってしまったようです。それにしても喜勢さんの心の中での計算はすごいですね。きと弥太郎を押し上げたのも彼女あってのことだったのでしょう。

次回は、亀山社中の大仕事の場面。どのように薩長同盟を成功に導くのか楽しみにしたいと思います。

◆龍馬伝紀行◆
高知県室戸市
 - 中岡慎太郎像

高知県北川村
 - 中岡慎太郎生家
 - 松林寺跡
 - 向学の道
 - 中岡慎太郎顕彰碑

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篤姫 第48回「無血開城」

2008年11月 30日 By: rainbow Category: 2008年_篤姫, ドラマ No Comments →

今回からクライマックスに向けて幕引きが始まりましたね。今回の見どころは、西郷の心の移り変わりと、天璋院による江戸城明け渡しまでの心の移り変わりです。

教科書や様々な書籍によると、西郷と勝海舟の会談によって江戸城の無血開城が決まったといって、比較的勝の調整能力が素晴らしかったためという雰囲気で語られているような気がするのですが、今回篤姫で登場する西郷や勝は少し要すが違います。それはその心の浦に天璋院がいたことですね。これがもし本当であれば、江戸城無血開城を実現し、さらに江戸の街を焼け野原にせずに、人々の生活をも守ったのは天璋院と言うことになります。これは本当にすごいことですよね。この時代に、内紛をしていたら諸外国から攻め滅ぼされる可能性もあったし、それがないとしても江戸の文化はなくなっていたことでしょう。今日の東京があるのも天璋院のおかげといっても過言ではないでしょう。

西郷は、斉彬から天璋院へあてた手紙を読み、改めて尊敬する斉彬が思い描く新しい日本の形成を受け継ぐ身として軌道を修正することに成功します。それに対して大久保がぼそっとつぶやいた、「徳川をつぶしておけば良かったのに」という言葉が今後の流れに影を落とすことになるのでしょう。それはまた後に時代の話。

無血開城によって、大奥の人々は江戸城から立ち退く必要が出てきました。この選択が本当に良かったのか、天璋院は悩みに悩みます。滝山など部下の人々も混乱しつつありました。そんななか、心に迷いがあった天璋院は家定の墓前に自分の判断は正しかったのか相談を持ちかけます。すると、出てきました。家定様が。ある意味想定通りの登場に冷め始めていたところに、家定様がいいことを言います。「徳川の心を残したい。それぞれの人たちがいるところ、そこにそれぞれ徳川の心が残り続けるのだ。」と。さらに、「ひたむきに生きよ、いつも見ているから」と残して去っていくのでした。

これによって天璋院の心は決まります。その後大奥の人々を呼び集め、江戸城の開城を伝えます。この場面での宮崎あおいは、大きな声を出し過ぎて、少し枯れてしまったようですね。もう少し落ち着いた声で話す方が雰囲気を出すことができたのかもしれません。

そして、大奥につとめる者は皆、徳川家の家族であり、大奥を出た後の世話も自分が責任を持つと自ら仰り、きょどっていた本寿院も自分の居場所を確保できたことで落ち着きを取り戻します。最後の一人までとは本当に大変なことだと思うのですが、その真剣な気持ちがあったからこそ、その後の流れがスムーズに進んだのでしょう。天璋院がいたからこそですね。何かのピースがなくても、このようにうまくはいかなかったのでしょう。

さて、あと2回となりました。どのようなクライマックスが待っているか楽しみですね。

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