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海水淡水化技術を世界へ

2011年5月 29日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

人が生活する上で欠かすことのできない飲用水は、地球上に無尽蔵に存在している中でたった0.01%しか利用することのできないものを使っています。多くが海水となっていて人はそれを飲むことができず利用できないのです。

ならばその海水を飲めるように利用すればいいのでは、という発想から海水淡水化技術が発展してきました。その中で大きな期待を寄せているのが「逆浸透法」と呼ばれるものです。これは、穴の大きさが0.1ナノメートル程度で水分子だけが通過することができる逆浸透膜に圧力を掛けて海水を通すことによって、真水を得ようとするものです。

そんな逆浸透法に用いる逆浸透膜は、日東電工、東レ、東洋紡の日本の3社で世界シェアの約半分を占めていて、日本の技術は世界的に優位な立場にあるといえます。現在は、ある課題に向けてその技術力を磨いています。それは、海水中に含まれる
細菌やカルシウムが結晶化して逆浸透膜を詰まらせてしまい、水質の劣化や水量の減少になってしまうのを防ぐために、膜を洗う手間をどのように削減していくかというテーマであり、日夜技術者が試行錯誤を繰り返しているのです。

この海水淡水化の世界市場は2025年に4兆4千億円にもなる有望市場であることを考えると、日本企業の絶対的優位のように見えますが、現実問題として日本の存在感は薄いのが現状です。

それは、部品や単体の技術といった側面では非常にレベルにある日本企業なのですが、それを組み立て事業として展開する能力が不足していることがひとつの要因としてあげられます。これは理科系に共通している日本の課題だといえます。色々その理由は挙げられるのですが、基礎研究から実用化に至るまで、すべての関係者の力を結集し同じ目的を持って日本の事業パッケージを売り込んでいくという姿勢が必要であると思います。

【参考】be on Saturday 2011/05/28

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環境省が推奨する驚きの「超」クールビズ

2011年5月 13日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

この夏は、先の震災によって日本全国で電力が不足することが予想されています。特に企業では、今まで以上の節電が求められるようになり、自分の会社でも蛍光灯の本数が減らされたり、空調温度が28度と設定を上げたりして、少しでも電力を減らそうと努力しています。

社員としても、少しでも協力できるならと率先して電気を消したり、パソコンを省電力モードにしたりしているのですが、昨年の猛暑のことを思うと、今年の夏に向けて大丈夫なのか不安の声をよく聞きます。

昨年は室温の設定を27度にしていたのですが、パソコンから出る熱風や西日によって室温は30度を超える状況に。さすがにそこまで行くと頭がぼーっとしてきて休憩せざるをえなかったのですが、今年はより一層の努力が求められるのです。

そんなサラリーマンの苦労に配慮して頂いたのかどうかは分かりませんが、環境省が素敵な発表を行ないました。それはノーネクタイや半袖シャツなどで過ごす従来の「クールビズ」よりも、夏の軽装化にさらに踏み込んだ「スーパークールビズ」の普及啓発を6月から強化するというもの。

これだけではよく分かりませんが、ネーミングだけみるとワクワクしてきます。

なんかすごい活動なんだろうと予測するのに十分な名前です。クールビズとはご存じの通りネクタイを外し、通気性のよいYシャツやスーツを着ようというものですが、それ以上に涼しくなる格好とは何だろう、そんな妄想が広がります。

スーパークールビズでは、昨年までのクールビズであまり一般的に認められなかった、もしくは一般的ではなかった

ポロシャツ

アロハシャツ

かりゆし

を、今年からはOKにしようというのです。

さらにサンダルや無地のTシャツも執務室内であればOKで、ジーンズも破れてだらしないものでなく節度ある着用であれば問題ないというカジュアル色が一層濃くなった形となります。

ポロシャツは、今までもカジュアル服を着てくる社員の中にはいましたが、さすがにアロハシャツはいませんでした。問題ないといわれても、家にアロハシャツがあるという人は少ないでしょう。

また、その格好で満員電車に乗って会社に来る勇気も今のところ自分にはありません。今後それが当たり前に世界が来るのかもしれませんが、当分はこそりと周囲の状況を確認し、みんなの動向を見守ることになりそうです。

【参考】環境省 http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=13775

発電する街、六本木ヒルズ

2011年4月 23日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

お金持ちの起業や実業家が多く入っているビルといえば、ほとんどの人が六本木ヒルズを思い浮かべると思います。「ヒルズ族」なる言葉まで存在し、その街に住むこと自体がひとつのステータスになっています。

その六本木ヒルズが今、別な形で注目を浴びています。それはこのビルが停電しないばかりか、発電し一般に売り出しているというのです。計画停電など電力不足が深刻化している今、六本木ヒルズは電気を浪費するのではなく、都市ガスを利用して発電するひとつのエネルギープラントになっています。

管理している森ビルによると、ガスを燃やしてタービンを動かしそれによって発電をしているといいます。さらにすごいのは、その時に出たものを捨ててしまうのではなくさらに再利用しているということ。例えば、発生した熱い蒸気は館内のエアコンのエネルギーとして利用しています。このように都市ガスを利用して発電と排熱エネルギーを効率的に再利用する「大規模ガスコージェネレーション」を実現しているのが六本木ヒルズなのです。

これにより、60社のオフィスと220のテナント、約800戸の住宅やホテルの電力を賄い、停電に左右されることなく余った電力29000kwを東京電力に売っています。もしも都市ガスがだめになっても、東京電力からの供給と灯油による自家発電装置によって3重のバックアップをとっています。

この発想は六本木ヒルズが「安心で安全、万が一の時に逃げ込める街」をコンセプトに作られたことに起因しているといいます。大きな街のど真ん中にいざというときに安心できる建物があることは、周囲で働く人々、住む人々にとって大きな心の支えになると思います。

建物は、利便性だけを追求する時代から安全や安心といった目に見えないものをカバーしなければならない時代に変わりつつあります。地震に強い建物は多く存在しますが、地震に耐えた後もそこに住み続けなければなりません。その時に建物のなかで必要最低限のライフラインが確実に確保されているということ、それこそがこれからもっともっと求められていく要件になるのではないかと思います。そのことを六本木ヒルズは自分たちに伝えているのではないでしょうか。

【参考】メトロミニッツ VOL.102 MAY.2011

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(2009/10/13)
森ビル社長 森 稔

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