八重の桜 第26回「八重、決戦のとき」
とうとう鶴ヶ城内における戦闘が始まります。前回までの圧倒的な戦力を目の当たりにした新政府軍の立場から見ると、旧式の武器を持っている会津へは比較的容易に打ち破ることができるのではないかと見ていました。前回も感じましたが、この辺りは戦時中の日本とアメリカを連想してしまい、思想的に死にものぐるいで戦う会津を日本兵と重ねてしまう場面がいくつもありました。
それは、白虎隊という若者の自決、そして頼母の女性一家の自害。結末はこのように壮絶な最期が待っているものなのかもしれません。その中で、印象的だったのは頼母の妻である千恵の辞世の句でした。女であっても曲がることのない強い思いというものがあるということ、そしてそれは無実でありながら理不尽に攻められなければならない会津の理不尽をそのまま示しているかのような印象を受けました。小さな子供がこれから家族で何が起こるのだろういう無垢な心のまま、亡くなっていく理不尽さに心を痛めるばかりです。
城での攻防は、八重の活躍が光り当初では一気に攻めてこられるはずの新政府軍を完全にとめることに成功します。大山も八重の精度の高い射撃に足をやられてしまいます。そういえば、坂の上の雲で登場する大山巌も足を引きずっていたような気がします。それはこのときにものなのかもしれません。歴史を感じます。
次回以降も次々と会津の皆様はそれぞれの結末を迎えていくことになります。その中で、八重はどのように生き抜いていくのか、その様子をしっかりと見て行きたいと思います。
◆八重の桜紀行◆
福島県亜会津若松市
- 善龍寺
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