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八重の桜 第26回「八重、決戦のとき」

2013年6月 30日 By: rainbow Category: 2013年_八重の桜 No Comments →

とうとう鶴ヶ城内における戦闘が始まります。前回までの圧倒的な戦力を目の当たりにした新政府軍の立場から見ると、旧式の武器を持っている会津へは比較的容易に打ち破ることができるのではないかと見ていました。前回も感じましたが、この辺りは戦時中の日本とアメリカを連想してしまい、思想的に死にものぐるいで戦う会津を日本兵と重ねてしまう場面がいくつもありました。

それは、白虎隊という若者の自決、そして頼母の女性一家の自害。結末はこのように壮絶な最期が待っているものなのかもしれません。その中で、印象的だったのは頼母の妻である千恵の辞世の句でした。女であっても曲がることのない強い思いというものがあるということ、そしてそれは無実でありながら理不尽に攻められなければならない会津の理不尽をそのまま示しているかのような印象を受けました。小さな子供がこれから家族で何が起こるのだろういう無垢な心のまま、亡くなっていく理不尽さに心を痛めるばかりです。

城での攻防は、八重の活躍が光り当初では一気に攻めてこられるはずの新政府軍を完全にとめることに成功します。大山も八重の精度の高い射撃に足をやられてしまいます。そういえば、坂の上の雲で登場する大山巌も足を引きずっていたような気がします。それはこのときにものなのかもしれません。歴史を感じます。

次回以降も次々と会津の皆様はそれぞれの結末を迎えていくことになります。その中で、八重はどのように生き抜いていくのか、その様子をしっかりと見て行きたいと思います。

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八重の桜 第25回「白虎隊出陣」

2013年6月 23日 By: rainbow Category: 2013年_八重の桜 No Comments →

新政府軍の進軍の様子をゆっくりと描き、簡単に倒せるはずの会津に対して色々と苦労している状況が作り出されています。前回までで二本松が破られ完全に孤立状態になってしまった会津に残された道は鶴ヶ城に籠城し、そこまでの経路で敵兵の数を減らす作戦以外にありませんでした。以前に頼母が言っていたように敵の弾が次々と命中するも、自分たちの弾は相手に当たりもしない。そのような現実に、もはや勝ち目はほとんどないと言ってもいいでしょう。

人は戦をする際には、何らかの名目、義を見いだそうとします。新政府軍は会津は賊軍であるとして征伐すると進軍します。しかしよく考えてみると会津の人々はその新政府軍が言っている賊軍とは無縁なのです。会津の人から見ると、完全に自分たちが平和に暮らす場所によそ者が攻め込んできて愛する人々を奪っていく人にしか見えないのです。そのギャップを埋めるのが本来であれば容保や家老の人々なのですが、十分にその責任を果たすことなく、一般の人々に苦労を強いるのがいいことなのかどうか、非常に難しい問題だと思います。

今回特に活躍したのが女性と子供達。容保の補佐役であり戦いには出ないはずだった白虎隊。全員イケメンで一瞬ジャニーズの人々なのではないかと思ってしまう少年たちが、押しくらまんじゅうをしながら会津武士として懸命に戦い抜きます。

さらに、女性達も炊事や洗濯を積極的に行うことで責任を果たそうとする人、薙刀の腕を磨くことで役にたとうとする人、戦いにともに加わろうとする人など、それぞれできることの中で、自分の居場所を追い求めていきます。次回は頼母の妻子たちの壮絶な最期が待っているのですが、戦時中の女性や子供達の姿というものが、今回のドラマの肝なので、しっかりと目に焼き付けたいと思います。

◆八重の桜紀行◆
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八重の桜 第24回「二本松少年隊の悲劇」

2013年6月 16日 By: rainbow Category: 2013年_八重の桜 No Comments →

戦況はどんどん悪くなっていき、会津の周りはその状況に寝返る藩もあったり、次々と敗れ去っていくことになります。自分のふるさとを守るんだという強い気持ちは太平洋戦争の時の日本の様子と似ているような気がして、なんだか複雑な気持ちで見ていました。

尚之助と八重がかつて赴いた白河や二本松も新政府軍の手に落ち、残るは会津という構図になって行きます。白河の総督として指揮を執っていた頼母は、新政府軍の新式の武器を前にいくらたたかっても難しいと言うことを悟ります。それは戦場で戦った人でないとわからないことでしょう。なにせ自分たちの武器が相手に届かないという屈辱と戦にならない状況なのですから、そう考えるのも当たり前のことだと思います。

それでも、会津藩のトップはそれを単なる頼母の努力と決意が足らないと片付け、何とかするのが仕事だろうと無理難題を言うばかり。ここで、頼母も京都からはやく撤退すべきだったとタラレバを言ってしまったのが残念なところ。容保から白河口総督の任を解かれてしまいます。この人の先見の明は必要なので、かならずまたどこかで登場してくれることでしょう。

二本松の少年達が薩摩兵に見逃されたりしながらも、武士としての魂を忘れずに突っ込んでいったりする悲壮な場面が多い中、注目すべきは新政府軍でしょう。会津から見るとどうしても鬼のような存在である彼らですが、随所で人間味溢れる行動をしていることがわかります。例えば上述のように二本松少年隊を見逃したり、とらわれの身になっている覚馬の文書を時枝に渡すのを見逃したりしています。中枢にいる岩倉たちは、意志決定を自分たちの都合で決めていたふしも今回明らかになっていますが、全体的には日本をよくしようとする思いが垣間見える状況でした。

次回は、とうとう会津城下に戦火が迫ってきます。八重を始め会津の人々がどのような思いで戦うのか、その生き様をしっかりと目に焼き付けたいと思います。

◆八重の桜紀行◆
福島県二本松市
 - 大隣寺

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