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軍師官兵衛 第31回「天下人への道」

2014年8月 03日 By: rainbow Category: 2014年_軍師官兵衛 No Comments →

前回恐ろしいほど速いスピードで明智光秀を破ってしまった秀吉。この物語はあくまで官兵衛を主人公とするものなので、秀吉の周りの出来事はある程度割愛するのは仕方ないことなのかもしれません。そういう意味で今回の賤ヶ岳の戦いでは、官兵衛は軍師らしく兵の進め方を必死に考えるというシーンで登場しますが、走行している間に戦も終わってしまいます。

残れたのは、市の娘たち。この辺りは江で見ていたシーンと重なるのですが、少なくとも宮沢りえよりも今回の茶々の方がリアリティがあるような気がしたのは自分だけでしょうか。ナレーションで茶々の存在が今後の官兵衛と秀吉を大きく動かしていくことになるのです、とあったので、これからどんどん露出してくるのではないかと思います。多くのシーンで江の場面と重なるところがありましたが、ちょい役で市を演じていたのが内田恭子でした。ひさしぶりの登場に驚きを覚えますが、やはり現代物の方が似合いますね・・

そういう意味では今回官兵衛らしい演出と感じたのが千宗易を介して再会した荒木村重(道糞)とのやりとりでしょう。史実通りなのかはおいておくとして、かつて語っていた信長との戦いに勝ったとしながらも、どこか虚無感に襲われてしまいます。そんな道糞を放っておくことができない官兵衛。話をするにつれて、彼を通じて今後秀吉が天下人として魔物にとりつかれていく様子を描いていくのではないかと思います。この描き方はなかなか素晴らしいと感じました。これで官兵衛の内面を村重という遺恨を残した相手を通じて見ることができるという流れなのでしょう。

さて、次回は天下により近づいた秀吉が徐々に官兵衛とすれ違いが起き始める様子が分かりそうです。かっこよかった小早川隆景が登場してくれることを望みつつ、次回を楽しみにしたいと思います。

◆官兵衛紀行◆
滋賀県長浜市
 - 賤ヶ岳(しずがたけ)

福井県福井市
 - 北の庄城址公園

軍師官兵衛 第30回「中国大返し」

2014年7月 27日 By: rainbow Category: 2014年_軍師官兵衛 No Comments →

毛利と和睦した前回から急速に存在感を失ってしまった毛利勢。今回登場したのは小早川隆景と吉川元春のみで、それもシーンの主題は足利義昭に関するものであり毛利家に関する内容ではなかったため、暫く登場の機会はなさそうです。個人的には鶴見辰吾さんの演技がもの凄く好きだったので、残念でなりません。

当然ではありますが今回の題名は中国大返し。ということは迫り来る秀吉勢に対して光秀がどのように待ち受けるのかが焦点になってきます。さすがに題名になっているだけあって、山陽道をひた走る秀吉勢を実に細かく描いていました。途中にしっかりと炊き出しを行っていたりたいまつなどで道を照らしていたりして行軍の負担を減らします。また、残っている米やお金を兵士に分け与えたり、怪しげな僧の言っていることを逆手にとることによって兵士の士気をあげる巧みな技も披露しています。

光秀にとっても始めに目論んでいた味方が全然集まらず、みんな様子を見ているのですが、戦略家として知られた光秀がここまで、目測を誤ってしまったのは何故なのか、この物語を見てもその疑問は解消されませんでした。今回も春風亭小朝さんの狼狽する姿が映し出されていますが、そのシーンの後はすぐに山の中、そして竹槍で亡くなってしまうという急展開とともに、割愛ぶりに驚きを隠せません。

さて、次回から天下人ととしての道を突き進むことになる秀吉。清洲会議や賤ヶ岳の戦いなど見所がたくさんありそうですが、ギリギリのところで割愛せずにしっかりと描いて欲しいと思います。

◆官兵衛紀行◆
京都府大山崎町
 - 山崎城跡

軍師官兵衛 第29回「天下の秘策」

2014年7月 21日 By: rainbow Category: 2014年_軍師官兵衛 No Comments →

前回大きな転換点となる本能寺の変が起こり織田信長はこの世を去っていくのですが、今回はその出来事があったのは既に過去に出来事になってしまったかのような存在感のなさに少し驚きを覚えてしまったのですが、主人公はあくまで官兵衛なので、ここはやむを得ないと気持ちを切り替えることにします。

前回の最後に安国寺恵瓊に対して官兵衛は、信長が亡くなったことをあえて漏らした上で和議を結びたいと話します。ネットの世界でもかなり話題になっていて、賛否両論があったといいますが自分はこの流れ、すごく面白いと感じました。

恵瓊だけでなく小早川隆景もこの作戦にのってともに戦国の世の中を終わらせようと一致団結した瞬間を緊張感をもって描いているなと感じ、この物語に魅力を与えたと思います。また、小早川隆景を演じる鶴見辰吾もものすごく似合っていて、もはやこの物語になくてはならないほどの存在感を見せているように見えます。特に、毛利の旗を持って行けと言う場面では思わず身震いするほどのすごさを感じたという人も多いのではないでしょうか。

さらにかっこよかったのが備中高松城主の清水宗治でしょう。男気溢れる姿で城を枕に切腹することによって毛利への義理を果たした姿に、時の人ではないにも関わらず惜しい人を亡くしてしまったと感じました。こういう人が生き残っていれば乱世から先の世界でものすごく重要な立場になっていったのだと思います。

さて、次回は世に名高い中国大返し。どんどん魅力が高まっていくドラマですが、ますます目が離せなくなっていきそうです。

◆官兵衛紀行◆
岡山県岡山市
 - 清水宗治公自刃之阯