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花燃ゆ 第41回「いざ、群馬へ」

2015年10月 12日 By: rainbow Category: 2015年_花燃ゆ No Comments →

メインが萩から群馬へと流れていくまさに分岐点となった今回ですが、長州では前原が士族の不満を一手に集めて反乱を起こそうとしていました。久米次郎たちもそれに加わり大きな流れになりつつあるとき、中央政府から木戸がやって来て、楫取に群馬県令をお願いしたいと申し出ます。養蚕を国の大きな産業にしたいという思いから富岡製糸場を中心とした群馬の重要性が高まっていたところへの楫取の起用です。

当然楫取は開墾事業に村人と一緒に汗を流すと約束していたことからこれを固持するのですが、最終的には村人からも群馬県令になって欲しいという強い要請を受けて、その地位に就くことを決心します。この辺り、大沢たかおは非常に上手い演技だったと思います。出過ぎず引きすぎず、良い感じで有能な人物を演じているようにみえ、これから最後にかけて中心人物になって行くのにふさわしい役者だなと感じました。

群馬に行く際に久米次郎、寿、美和も一緒に行くことになるのですが、久米次郎は前原の集まりに参加していたため、これから引き離そうとした思いもあったのでしょう。また物語のなかで木戸もいっていましたが、楫取自身も前原達が決起した場合には放置しておけないので巻き込まれて最終的には責任を取らされることになっていたことから、この土地から離れることに対して大きな意味があったと考えられます。

そしていよいよ群馬へ入る一行。いきなり県庁が前橋に置かれていましたが、高崎との争い事があったと理解しているのですが、そのような形跡もありません。物語のなかではその状況は伝えることをしないのでしょうか。そのあたりを含めて群馬をどのように盛り上げていくのか楽しみに見たいと思います。

◆花燃ゆ紀行◆
群馬県前橋市
 - 前群馬県令楫取君功徳之碑

花燃ゆ 第40回「二人の母」

2015年10月 04日 By: rainbow Category: 2015年_花燃ゆ No Comments →

前回の最後にやって来た久坂の忘れ形見である秀次郎が杉家にやって来ます。辰路としては有能な久坂の跡取りを自分のようなものが育てるよりも、美和のもとで育てた方が偉くなれると思ってのことで、泣く泣く手放したのでした。子供としては完全に捨てられたのだと思うのは当然のことで、心に深い傷を残しながらも、徐々に杉家での生活に馴染んでいきます。

そんななか、夜中に自分ではない本当の母親を寝言で呼んでしまう秀次郎を見た美和は、様子をこそっと見に来た辰路に秀次郎を返すことにするのでした。この辺りの流れが全く理解できず、物語のなかでは秀次郎のことを思って一生懸命に母親になるという決意を述べていた矢先に、「本当の母親のもとで育てた方が幸せだ」と反転してしまう展開に、きっと多くの視聴者がついて行けなかったのではないでしょうか。秀次郎としてもこれから母上とともに勉学に励みたいと思っていた状況の中で、放り出されるのですから、つらい思いをしたことでしょう。

この物語のなかで、この秀次郎という人物との関わりをどのように描きたいのか、作り手の意図が分かりづらいような気がします。この先、もしも秀次郎が再び登場し、久坂家を再興しこの時の出来事を重要なポイントだったと回想するのなら、きっとこの場面でよかったと思えるのかもしれませんが。

次回からはとうとう群馬に向かうことになりそうで、新しい状況になりそうなので楽しみにしたいと思います。
◆花燃ゆ紀行◆
東京都千代田区/港区/中央区
 - 皇居
 - 旧新橋停車場
 - 銀座

花燃ゆ 第39回「新しい日本人」

2015年9月 27日 By: rainbow Category: 2015年_花燃ゆ No Comments →

開始早々、敬親の病状がよくない状況が描かれ美和や楫取に遺言のようなものを残し、この世を去って行きます。これによって、今まで頻繁に耳にしていた「そうせえ」という良くも悪くも相手を信じる姿勢をもう見ることができなくなってしまうのですが、何とも残念でなりません。敬親の死後は、さらに改革が進められ廃藩置県により長州という藩もなくなってしまいます。

これによってこれまで美和がお世話になっていた奥御殿もなくなることが決まるのですが、その責任者である銀姫は初めからルンルンモードで、自分が生まれ育った東京へ戻ることができるのが嬉しかったのでしょう。この後に美和達を含め奥女中に解散する旨の通知を行い、美和とも涙の別れを言うのですが、その前段階での言動を見ているので感動する状況でもなく冷静に「あー、これで会うこともないのね」といった感じて見つめてしまう自分がいました。

そうして、杉家に戻ってきた美和ですが、同じくして隠居の身となった楫取のもとにやってくると、畑仕事に精を出している姿を発見。しかし旧奇兵隊メンバーの村人を中心に信頼が全くない楫取は心を痛めます。自分を責め続けている姿に見かねて美和は元気づけるのですが、この辺りで完全に姉よりも仲良くなっている雰囲気を出しまくっているのが気になるところ。そんな心の痛みは、周囲の人々の振る舞いによって楫取の本心が村人に通じることになり、和らいでいきます。元奇兵隊の中原も楫取に対する恨みが約10分で尊敬になってしまうのですから、視聴者としても追いつくのに大変でした。

こうして徐々に元気を取り戻していく楫取に対して、妻の寿は手のしびれを訴え始め、フラグがたち始めます。そこに久坂の忘れ形見も登場し、複雑さを増していく人間関係ですが、もっとシンプルに気持ちよく進む展開があるといいなと思っています。後数回するとそんな時も来ると思うので、今はドロドロの人間関係を見て行きたいと思います。

◆花燃ゆ紀行◆
山口県長門市
 - 楫取素彦旧宅跡