八重の桜 第7回「将軍の首」
前回、西田敏行さん演じる西郷頼母の必死の説得にもかかわらず、とうとう京都守護職を受けることになった容保。今回は、その容保の京都での様子とお供でついていった覚馬を心配する家族の様子という2本立てで成り立っています。
描き方も難しい局面ではありますが、こういう状況でもしっかりと歴史の動きを中心に描かれているという印象を持ちました。争いが絶えない京に到着した容保は、始め慶喜たちの前で攘夷派の浪士の言い分にもあえて耳を貸し、説得によって改心させていく方策をとっていたのですが、身内からの不祥事をきっかけにそれではうまくいかないことを悟り、最終的には厳しい取り締まり作戦に舵をきっていきます。
そうした武力で人を押さえつける方法に対して尚之助は、覚馬が言っていた言葉として、次のように示しています。それは、圧倒的な武力は初めのうちは感嘆を受けるのですが、そのうち恐れになって、最後は憎しみに変わっていくということ。
八重はその理不尽さをあり得ないといいますが、まさにこれは上手く表現された言葉だと思います。人を押さえつける方法はいつかほころびを生み、最後は自らをずたずたにしてしまうものではないでしょうか。初めは優しかった容保も既に弾圧モードに入っているので、会津としては厳しい先行きが待っていることでしょう。もうそこには、全力で止めてくれるような部下はいないのです。
孝明天皇からの厚い信頼が、かえって容保に退路を断たせることになっていくのでしょう。次回からはどんどん厳しい世界になって行くのではないかと思います。
◆八重の桜紀行◆
京都府京都市
- 金戒光明寺
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