あしたまにあーな

またひとつ、素敵な番組がなくなろうとしています。それはNHKの「その時歴史が動いた」という番組です。この番組は、日本史や世界史を動かした様々な決定的瞬間やそれにまつわる人間ドラマを描いたすばらしい番組で、松平定知アナウンサーと共に9年間も続いていました。

この番組をもとに歴史がもっと楽しくなった記憶があります。たしか第1回は日露戦争で
日本連合艦隊とロシアのバルチック艦隊との間で繰り広げられた日本海海戦についてでした。この戦いで東郷平八郎が敵前で１５０度ターンするという常識はずれの戦法によって、敗戦する戦いを有利に進めたというもので、「その時」を臨場感溢れる内容で紹介してくれてから、この番組のすばらしさにはまってしまいました。

この番組のもうひとつの定番として、松平定知アナウンサーを語らないわけにはいかないでしょう。彼の独特の深みある人間味溢れる話し方がこの番組をより魅力的なものにしたのはもはや言うまでもないでしょう。

「そして皆さん、いよいよ今日のその時がやってまいります…」

「今夜もご覧頂きありがとうございました」

この言葉で締められた後、エンディングでは「その時」のその後の人生や状況、晩年、その後の世の中がどのように変わっていったのかをわかりやすく、そして感動的に伝えてくれます。

今回、なぜこの番組が終わってしまうのか本当に謎で、できれば続けて欲しかったのですが、この後も同じような感動的なドキュメンタリー番組をNHKなら作ってくれるだろうと期待することにしたいと思います。松平アナは最後の収録語、「全力投球でやり切った深い安堵感に包まれています」とした後、「歴史が好きで、必死になって僕がおもしろいと感じたことを伝えようと思った。僕と視聴者の方の波動が一緒になったことが、長く続いた秘訣です」と語ったそうです。十分に伝わりました。

今は、本当にお疲れさまでしたと言いたいです。

【参考】ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/gei/200903/g2009030522.html

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