広がる10代のブラックリスト登録
今や携帯電話もスマートフォンの時代。電車に乗るとビジネスパーソンだけでなく大学生、小中学生に至るまでスマートフォンを操作している姿を電車の中でみることができます。スマートフォンは決して安くない商品で普通に購入すると1台8万円程度はするもの。それをあまり感じさせないで済むのが割賦販売と呼ばれる手法です。毎月の通話料に端末代金の分割したものを乗せることによって、安く見せることができます。
しかし、この分割払いはクレジットカードの分割払いと全く同様であり、信用情報機関にその支払い状況が登録されます。信用情報とは、「この人に本当にお金を貸しても大丈夫か」ということを審査する上で重要な過去の支払い状況などを様々な金融機関などから集めてデータベース化している機関のことで、先のクレジットカードの他、ローンを組むなどのお金を借りる様々なシーンで参照されるのです。
携帯電話の場合、一定数の延滞支払者がいるのですが、そういった人たちは上記の信用情報機関に支払いが滞納している旨の登録がされてしまいます。これが続くことによって、いわゆる「ブラックリスト」に載ることになってしまうのです。特に携帯電話利用者の約3割が10代から20代だと言われていて、そういった人たちの中には延滞している人も多く存在しています。
そうなると、知らず知らずのうちにブラックリストに載ってしまい、将来家を買ったり、車を買ったり、奨学金を借りたりする場合に、不利になるという可能性もあるのです。掲示板等で「ケータイが今月も止まりそう」などと軽い気持ちで書き込んでいる人を見かけます。たかが携帯電話の滞納と思っていたものが、生活を大きく考えざるを得ない深刻な状況になるという認識を今一度持つことが必要です。
事実、3ヶ月以上滞納しブラックリストに載った人は、2010年が21万人だったのに対して、2011年は145万人とものすごいペースで伸びていることからも、この深刻な状況は静かに自分たちに忍び寄っていることがわかるのではないでしょうか。くれぐれも携帯電話料金の滞納はしないことをお勧めします。
【参考】週刊ダイヤモンド 15号
カード審査に落ちる人、住宅ローンが組める人 ?信用情報のカラクリ、お教えします? (ワニブックスPLUS新書) (2011/12/08) アディーレ法律事務所 |
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