あしたまにあーな

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あしたまにあーな > 長谷川博己


八重の桜 第12回「蛤御門の変」

2013年3月 24日 By: rainbow Category: 2013年_八重の桜 No Comments →

これまで幕末の動乱を描くドラマの中で蛤御門の変は、どちらかというと旧態依然とした幕府を打ち破って新しい世の中を作ろうという、どちらかというと長州よりの描写が多かったのですが、今回はその逆の立場で幕府や朝廷を守ろうとする立場から見ることができました。

同じ出来事でも立場が違うとここまで解釈が異なるんだと、新しい発見の連続でした。幕府は何となく小泉孝太郎さんが引いている関係上頼りなく移ってしまいますが、会津軍は勇猛果敢に戦っている様子を臨場感溢れる描写でみることができます。特に弾が飛び交う状況はこれまでの大河ドラマにはなかったものではないでしょうか。

しかし、同時に戦が街の人々に及ぼす爪痕の深さも描かれています。すくいの小屋が数々たつなかで登場したのは遠山の金さんではなく松方弘樹さんでした。一商人にも関わらず覚馬に惨状をしみじみと伝えます。こうした大物が登場することによって、物語全体にも重みが増してすごくいいと思います。

一方、会津では縁談を勧められた八重と尚之助の間がぎくしゃくしていました。といっても一方的に八重の方が意識しすぎているような感じではありましたが。そんな風に意識されながらも尚之助は随所に八重に対する優しさをちりばめたり、覚馬の状況を心配する山本家を安心させるために精いっぱいの気遣いをしたりして、本当に人間的に素晴らしい人なのだと感じます。

この先はもう少しだけ、歴史の表舞台が中心になって八重に対する描写が二の次になってしまいそうですが、そのなかで八重がいかに存在感を出していくのか、そこに注目していきたいと思います。

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 - 蛤御門

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八重の桜 第11回「守護職を討て!」

2013年3月 17日 By: rainbow Category: 2013年_八重の桜 No Comments →

冒頭から会津の精神である「ならぬものはならぬものです」という言葉が権八から三郎に向けられます。この言葉、強い志を持つものに対して随分と抑圧的なものなのですが、最近思うのはこの言葉には裏があるのではないということ。

つまり、ダメなものはダメと言われて、はいそうですかと引き下がるようならその程度の思いでしかなく、引き下がらずに粘り強く食い下がり続けることによって初めて道が開けるということを示しているのではないでしょうか。

そういう意味で、三郎が16歳にも関わらず一人前の藩士として認めてもらい、鉄砲の実力を認めてもらいたいという強い意志を持っており、それが父親や官兵衛にも伝わったのでした。

会津では少しずつ人間関係も変化し続けていて、身を安定させるもの、挑戦し続けるもの、試行錯誤するもの、いろいろいたりして面白くなってきました。それと比較して常に緊張した場面であり、人の命が崇高な理想のもとに散っていく都は歴史の表舞台。人間関係は常に歴史で表現されています。

今回は、佐久間象山が暗殺され、長州が虎視眈々と都を狙っています。みんな様々な思いを持っており、そのどれもが正論を語っているだけに、最後に残ったものが正しいという世界。今日の友人が明日の敵になってしまうような中で覚馬もまた、会津が生き残るために懸命に戦います。

会津と都の間でまだまだ関連が薄い状況は続きますが、それが繋がり始めたときこの物語の本格的なエンジンが始動するときなのだと思います。その時まで、まずは別々に楽しむことにしましょう。

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京都府京都市
 - 佐久間象山遭難之碑

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八重の桜 第10回「池田屋事件」

2013年3月 10日 By: rainbow Category: 2013年_八重の桜 No Comments →

歴史に名高い池田屋事件は、これまで多くの時代劇で取り上げられ大河ドラマでも描かれてきました。しかし、今回はお抱え元である会津藩の観点で見ることができて新たな発見をすることができました。

お抱えであるはずの会津が新撰組の暴走を止めることが出来なかったことによって、池田屋襲撃は現実に起こってしまったのです。これまで新撰組の面々の表情があまりよくなく、なんか会津に対して思うことがあるような表情を浮かべていたのも、このフラグだったのかもしれません。

新撰組自体は、崇高な考えを持っていて彼らなりに筋を通そうと思ってやったことなのですが、結果的にそれによって数多くの恨みを買ってしまい逆効果になっていきます。時代はこれから激しく動きやがて幕末を迎えることになるのでしょう。そんなきっかけの一つを新しい発見と共に見ることができました。

会津に目を向けると、八重の結婚話が盛り上がっていました。両親ともになんとか嫁入りさせたくて縁談を依頼するのですが、結果的には八重の性格上厳しいという結果に。その中で尚之助との関係はどんどん深くなっていき、今回はずっと一緒に頑張っていこう的な発言まで飛び出します。

尚之助としては本気に捉えてしまいそうになりますが、八重にとっては言葉通りの意味でしかないのでしょう。まだまだ会津には暖かい空気が流れていてほんわかした癒しの時間を感じることが出来ます。

これからは、幕末の動乱がますます激しく描かれていくと思いますが、今回のように会津の側から見るとどのように幕末の人々の考え方が存在するのか、それが分かるような描写であって欲しいと思います。

◆八重の桜紀行◆
京都府京都市
 - 池田屋騒動之址碑

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