あしたまにあーな

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娘に遺したメッセージ

2008年7月 17日 By: rainbow Category: ブックレビュー 娘に遺したメッセージ はコメントを受け付けていません

今日のザ・ベストハウス123は、悲しい現実を乗り越えた真実の実話本特集です。

その中で1位を獲得したのは、「ゆりちかへ」という本を書いたテレニン晃子さんの話でした。1位というのがいいのか悪いのかはわかりませんが、子供を持つ身として改めて子供を大切にしなければならないと感じました。

著者は、娘さんを妊娠中にせき髄のガンが発覚し、自分の命をとるか、子供の命を取るかの判断で迷うことなく、パパに子供を届けるといって後者を選択します。

抗がん剤治療のため、生まれてきた子供に母乳をあげることもできず、マヒのため子供を抱くこともできないにも関わらず、精一杯の愛情で子供の成長を見守ります

しかし、ガンの進行が徐々に進み、晃子さんは子供へ手紙を残すことにしたそうです。時には励まし、ファッションを楽しむ等の様々なアドバイスをつづっています。そして次第に書くことができなくなり、最期は声でメッセージを残します。テープには涙ながらに「ママも一緒に生きていきたい、まだ死にたくないよ」と涙ながらに伝える震えた声が収録されています。

テレニン晃子さんは、2008年2月25日、36歳というあまりにも短い一生を閉じたのでした。晃子さんが生前残した本をみて、娘さんは自分の母親を今でも感じているそうです。

子供よりも先に自分が亡くなってしまうという無念さは考えただけで胸が苦しくなります。しかし、子供を守るために自分の命をなげうつ姿にすごく共感を覚えると共に、残った娘さんにも強く生きて欲しいと思います。

改めて、ご冥福をお祈りいたします。

ゆりちかへ―ママからの伝言 ゆりちかへ―ママからの伝言
(2007/10/01)
テレニン晃子

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おいしいコーヒーのいれ方 明日の約束

2008年6月 05日 By: rainbow Category: ブックレビュー おいしいコーヒーのいれ方 明日の約束 はコメントを受け付けていません

久しぶりに読書感想を書いてみたいと思います。

このシリーズは、本当に大人気で新書版で出てからしばらくすると、文庫版でも発売され、ベストセラーになったりする村山由佳さんの看板とも言えるような、素敵な大長編です。

主人公の和泉勝利と花村かれんの恋愛模様を中心に、その周りの心温まる仲間との人間模様を淡々とつづっています。今回も、勝利の男としての魅力が十分に出ている内容となりました。こんなに相手のことを思い、それでいて思い悩む人はなかなかいないんじゃないでしょうか。話すこともすごく大人な感じがします。

でも、それは5つ上のかれんに背伸びをして追いつこうとする多少のがんばりがあるからこその言動なんですよね。これが同期の星野りつ子だったら、勝利はここまで成長しなかったのかもしれません。かれんという存在が勝利をより素敵な男性に成長させているのが今回、すごく感じられました。今回は、勝利という人間がいかに頼りがいがあって、みんなに慕われる存在なのかということがいくつかのストーリーの中で出てきます。人に頼りにされる人は、本当に魅力的で自分でも悩み結果を出している人だということ、それを教えてもらいました。自分もそんな人間になりたいですね。

本編は「Time After Time」というシンディー・ローパーの大ヒット曲からとっています。勝利の幸せの中に潜む悩みをうまく表現しています。その他、書きおろしサイドストーリー「Dust In The Wind」は、語り手が桐島先生。矢島君も出てきて、「もう一度デジャ・ヴ」ともつながっているので、村山由佳の作品を読まれている方は、話のつながりがあってすごく楽しめると思います。次回は勝利が痛い思いをして大切なことを知るらしいので、今から楽しみです。

おいしいコーヒーのいれ方 Second Season II(2) 明日の約束 (ジャンプ ジェイ ブックス)
(2008/05/26)
村山 由佳志田 光郷

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おいしいコーヒーのいれ方 Second Season I(1) 蜂蜜色の瞳 (ジャンプ ジェイ ブックス) おいしいコーヒーのいれ方 Second Season I(1) 蜂蜜色の瞳 (ジャンプ ジェイ ブックス)
(2007/05/25)
村山 由佳

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ビジネスマンのための「発見力」養成講座

2008年4月 14日 By: rainbow Category: ブックレビュー No Comments →

・セブンイレブンのロゴで、最後の文字だけが小文字の「n」なの知ってましたか?
・新幹線の切符で乗車券と特急券はJR東日本とJR東海で違うの知ってましたか?

まずは衝撃的な質問から入りましたが、いつも見えているものでも実は全然見てなかったりすることが多くあります。人は視界に入っていても不必要な情報は脳に入ってきません。でも、その不必要としているのは自分本位の勝手な判断によるもので実はそこにこそ本質が隠されているというのです。思いこみという自分勝手な判断は、時に間違った方向へと導かれてしまいます。

では、それを防ぐために様々な思いこみを捨てて、発見する力を養うためにはどうしたらいいでしょうか?著者はそれに対して、「関心を持つこと」だといいます。上に書いたことを一度知るとおそらく人はロゴを見るようになるでしょう。今まで見えていなかったものが見えてくるのです。

関心を持つようにするには、練習が必要となります。

1.道具をもつ
トリガとなる道具を多く知識として用意する。例えば、PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネージメント)によるビジネスの分類手法、マズローの欲求のビラミッドなど。

2.新聞を読む
できれば、1面から読んでいく。これにより強制的に関心の幅を広げることができる。また経済統計などで関連する仮説を立ててみながら想像する練習をする。

3.ふつうのものをたくさん見る
普通のものをたくさん見ることによって、普通じゃないものと比較することができる。

4.問題解決を徹底する
問題解決を徹底的にやることによって、問題発見能力は高まる。

5.関心の幅を広げる・奥行きを深める
関心のない本や雑誌も読む。

このように、色々なことに関心を持つことによって、今まで見えてなかった様々なものが見えてくるようになると言っています。始めは物事を分解してみるのがいいそうです。例えば、最近の若い女性のファッショントレンドをチェックするという漠然としたものではなく、若い女性の服の色のトレンドは黒がトレンドと言われているけど本当かどうか数えてみる、等。

取りかかりは色々ありそうですが、まずは新聞を色々読んでみるところから始めたいと思います。まだこの本の評価は出せませんが、自分の中で発見力が高まったと思ったら、改めていい評価をしたいと思います。

ビジネスマンのための「発見力」養成講座
(2007/09/13)
小宮 一慶

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