CO2対策にウランが登場
最近、トウモロコシや大豆といったガソリンに代わる燃料としてバイオエタノールの需要が増し、その影響でマヨネーズが値上げされたり、新たな森林破壊など自分のブログでも紹介してきた。
来年からは、いよいよ京都議定書が定めた温室効果ガス削減期間に入るとあって、バイオエタノール以外にも新たなエネルギー源を発見しよういう動きが活発になっている。
そこで「ウラン」が注目されている。ウランは原子力発電の燃料となる鉱物だ。火力発電も原子力発電も燃料をつかって水を沸騰させ、蒸気でタービンを回して発電する点では同じだけど、石油・石炭は燃やすとCO2が出てしまう。これでは意味がない。
一方で、ウランを核分裂させて熱を起こす原子力発電は発電の過程でCO2が出ないとされる。この特性から日本、アメリカ、イギリスをはじめ先進各国で原子力発電の見直しが進み、こうした動きを受けたウランの国際取引価格は7年前と比べて十数倍にも高騰しているということらしい。
CO2という面ではクリーンかもしれないが、原子力発電は発電後に放射性廃棄物が残る。とくに有害な高レベル放射性廃棄物は数千年、数万年にもわたって放射線を出すため、人間による恒久的な管理は困難と国も認めているほどのものだったりする。CO2削減は重要だが、原子力発電にはそれだけで是非を判断できない側面があることも忘れてはいけない。
何が目的でそれを使うとどのような影響が出てしまうのかをきちんと分析しないと、目先の目標だけに気をとらわれすぎてもっと重大な問題を引き起こしてしまうことも十分あり得る。特にウランなどのような怖い原料は、その管理方法を謝ると人体に重大な影響を及ぼす可能性がある。環境問題だけでなくその他の問題が発生しないようなエネルギー対策を打つべきだと思う。
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