便利なものは何かを失うってことなのかな
IT産業の発展によって、便利で効率的なものがたくさん世の中に送り出されてきました。
今までは体を使って動かないとできなかったこと、時間をかけることが必要なもの、
手間がかかったこと、物理的な距離が問題になっていたこと。
そういったことを、バッサリとなくしてしまいます。すごいことです。
例えば、ナビタイムが提供している携帯電話上のGPSをつかったナビゲーションサービス。携帯電話が示してくれるように進むと一番早い方法で目的の場所に到着することができたりします。地下鉄の出口や道路の道順なども含めてです。
これは本当にすごいと思います。あっちかな?こっちかな?と考えなくてもよいわけですし、どこの方角かなども体で感じる必要もありません。本当に便利です。
そして、コミュニケーションなんかも最たるものかもしれないですね。チャットやメールなどで、簡単に気軽にコミュニケーションが取れるようになりました。
そういう意味では携帯電話という機械そのものもそうなのかもしれません。簡単で気軽なゆえに、時間帯とか相手が今何しているとかは関係ないです。あまり何も考えなくてもいいし、気遣うこともそんなに必要ありません。
便利で効率的なサービスがどんどん出てくるようになり、あんまり考えることが必要なくなってきたり、何かの雰囲気を感じたりする必要もなくなってきているなぁと思います。
でも、デジタル化やIT化というのは便利とか効率ということに進みすぎると人が考えたり何かを感じたりすることを鈍化させることになるんじゃないかなと思ってしまったりします。
一見、いろんな人のためになり、社会のためにもなっているように見えるけど、実は結果として、人や社会にとってとっても大事なことを無くす手助けをしているんじゃないでしょうか。今のいろんなIT業界のサービスって。
「考える力」と「感じる力(直感)」を鍛えるには、体を動かし、考え、いろんなコトを感じ、失敗し、反省し、いろんなことに触れてというような非常にアナログなことを繰り返し繰り返しやっていくしかないんじゃないかと思います。
今のまま進むととても大事なものを失いそうな気がします。IT業界にいる身ではありますが、こんなことに注意しつつ、便利とか効率とか、そういうものではない商品を考えていかないといけないなぁと改めて考えています。
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