メロディ踏切はイライラ解消に役立つか?
朝夕のピーク時に1時間あたり40分以上遮断機が下りている「開かずの踏切」は日本全国に600カ所弱存在し、その半数が東京都内に集中しています。40分までいかなくても、次々と矢印が点灯して開かない踏切で待っていると、ますますイライラ度合いは増していきます。それでも一度待ってしまうと、途中で抜け出すことができないのも現実です。
そんな時間を有効に過ごしてもらうために、小田急では少し粋なサービスを踏みきりで提供しています。向ヶ丘遊園駅の踏切では、そろそろ閉まる踏切に対して音声で注意を呼びかけた後、閉まった後はクラシック音楽が流れる「メロディ踏切」が存在しています。
メロディゾーンと書かれた看板には、「メロディ踏切試行中」とあり、遮断中試行的に音楽を流しています、という説明文章が示されています。背景やどういった目的なのかを突き止めようと小田急電鉄のWebページなどを確認してみたのですが、説明する記述はありません。この向ヶ丘遊園以外にどのくらい設置されているのかも謎なこの施策。
実際に踏切で待っていると、クラシック音楽の音量は周囲に配慮しているのかすごく低く、電車が走っているとかき消されてしまいます。おそらく注意深く聞いていないと気がつかないのではないでしょうか。それでも、しっかりと聞いているとクラシックの穏やかな音楽が流れてきて、なんとも和やかなムードが漂います。さらに遮断機が上がったあとには、お礼の言葉もかけてくれることから、気持ちよく踏切を渡ることができます。
この施策は試行中とのことで、その試行結果に対して必ず効果がみられるものと思われますが、どのように小田急は確認するのか興味深いところです。いつか、こそっとなくならないことを祈るばかりです。
◆追記◆
小田急お客さまセンターに問い合わせたところ以下のような回答がありました。
今回、この施策を行ないました向ヶ丘遊園1号踏切は、駅構内にあるため、踏切の遮断時間が長いことから、踏切動作時には音声での注意喚起を行ない、お待ちいただく間は、皆様のイライラ感を少しでも解消できるよう、試行的にメロディを流しております。このメロディは夏をイメージしたもので、特に曲名はございません。なおこの施策は試行であることから、期間および他の踏切への拡大については現時点では未定となっております。
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