今から30年間に実現するかも知れないこと
1968年にアーサー・C・クラークとスタンリー・キューブリックがまとめたストーリーに基いて製作されたSF映画「2001年宇宙の旅」における2001年は、人類が月面に住むようになった時代と考えられていました。政策当時からみるとほぼ30年後の世界です。
その2001年が現実にどうだったかというと、それは言わずもがなですが人類は普通に宇宙に旅立つことができるようになったという点では、かなり近いところまでいったといえると思います。そういう意味で、この二人が想像した30年後はかなり精度が高いものでした。
このように30年後の世界は自分たちが考えられないような速さで科学技術が進歩し、できないものと考えられていたことまで実現してしまう可能性を秘めています。今から30年後といえば、2040年代の世界です。その2040年には一体どのような世界が広がっているのでしょうか。そんな素朴な疑問に対して、科学技術政策研究所が科学者や技術者を中心とした300人を対象として調査を行ないました。
その結果は以下の通りとなりました。まずはざっと見てみてください。あなたはどこまで実現すると思いますか?
◆2025年
1回の充電で約500キロメートルの走行が可能な電気自動車
◆2027年
優れた視覚や聴覚をもつロボットが爆発物検知や災害救助で警察などに配置される
◆2028年
高齢者などの生活支援を遠隔操作できるロボットの誕生
◆2030年
太陽光を電気に変換する効率が60%以上の太陽電池
◆2032年
iPS細胞を利用した再生医療技術
◆2037年
マグニチュード6以上の地震の発生時期を1年以内で予測する
◆2038年
高速増殖炉の実現/化学燃料を使わない航空機
◆2040年
有人の月面基地
◆2041年
100万円以下の宇宙旅行
ロボットの高度化によって、自分たちの生活の中に深く入り込んでくるようになるといいます。ドラえもんと共に生活するのび太たちのように、生活の中でロボットが人間と生活し助け合って生きていく知能を持った社会が生まれるのかもしれません。
これを見る限り、もっと色々なことができてもいいのかなと感じてしまいます。今から30年、科学技術はこれまでの30年よりももっともっと進歩しています。その科学技術力をもってすれば、人間が抱える課題の多くを克服することができるような気がします。それによって新たな課題がどんどん見つかってくると思いますが、それがあるからこそ、面白いのです。
そういう意味で、人間、科学技術、地球環境といった人と人に関わるあらゆるものの関係が良好になってくれることを願ってやみません。そのとき30年後の自分は何をしているのでしょうか。
【参考】日本経済新聞 2010/06/10
2001年宇宙の旅 [Blu-ray] (2010/04/21) キア・デュリアゲイリー・ロックウッド |
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