風邪のなりやすさを左右するモノ
この時期、寒かったり温かかったりして気候がコロコロと変わることから体調を崩してしまう人も多いのではないでしょうか。新型インフルエンザの流行もあり、風邪を引くとインフルエンザなのではないかとビクビクしてしまいます。周囲には、あまり風邪を引かずにいつもピンピンしている人がいたり、よく風邪を引いて会社や学校を休んでしまう人もいたりしますが、この差は何なのでしょうか。一言で「体質」なのだといっても、どのような体質なのかについてなかなか踏み込んで考えることがないと思います。そこで今回はこの風邪の体質とは何から来るのかについて考えてみたいと思います。
通常、風邪の原因となるウイルスなどが体の中に侵入すると各免疫機能が働いて排除しようとしますが、この機能が弱い人は風邪をよくひくといわれています。その免疫のなかでもNK(ナチュラルキラー)細胞というものが風邪のかかりやすさを大きく左右する物質だと順天堂大学の奥村康教授は話します。
NK細胞とはウイルスなどを破壊する免疫のことで、平常時でも体の中をパトロールしている「体のお巡りさん」的な存在なのですが、このNK細胞の働きが弱いと病原体の侵入を防げずに風邪にかかりやすくなるのです。ということは、いかにこのNK細胞に働いてもらうかが風邪を引くか引かないかに大きく影響を及ぼすことになるのです。そこでいかにNK細胞を活性化(NK活性)させるためにどうしたらいいかを奥村教授のアドバイスをもとに示します。
・就寝時間や起床時間を不規則にしないこと。
・精神的ストレスをなるべくため込まないようにすること
・シイタケを食べるようにする。しかし、偏食をするのではなくバランスよくその他の食べ物も摂るようにすること。
このように風邪の引きやすさは、生まれながらの部分もありますが日頃のちょっとした努力で予防することができるそうです。毎日おいしいものを食べてたくさん寝て、そしてストレスなく生活をすることは、現代に生きる上で非常に難しい問題ではありますが、意識して生活するだけでもかなり違うと思います。無理してしまった日の次の日は、意図的に休むようにしたり、気分転換するなどしてリカバリーするように心がけることによって、風邪をうまく撃退したいものですね。
【参考】R25
http://r25.jp/b/honshi/a/ranking_review_details/id/110000007839
マンガでわかる生理学 (2009/08/26) 小山 富康 |
◆関連する記事◆