こどもの可能性をつぶさない言葉のかけ方
秋晴れが気持ちいい日曜日の朝のこと。
子供を連れて紅葉が始まりつつある生田緑地で、一人のご老人に声を掛けられます。自分一人では声を掛けられるのはアンケートやティッシュ配りの方ばかりなのですが、子供を連れていると実に様々な人に声を掛けられます。といっても自分にではなく子供に話しかけるのですが、今日もいつものように女性が子供ににこやかに話しかけてきました。
子供はキョトンとしていたのですが、女性は86歳になる方で子供を4人も育てそのうち3人は東京大学を卒業したそうです。そこまでプロフィールを話した上で静かに女性はアドバイスだよと話してくれました。そのアドバイスとは子供の可能性をつぶさない大切な言葉のかけ方についてでした。
「あなたはバカだね」
「どうしてこんなこともできないの?」
このふたつの言葉は決して使ってはいけないといいます。子供にとっては何事もチャレンジです。すでに様々なことを経験している大人からみると、子供がつまづいたり迷ったりしていることは些細なことのように感じてしまいますが、子供にとっては一生懸命やっていて、悩んでいるのです。それを頭ごなしにバカだとか、どうしてできないのかというとそのやる気はそがれてしまい、自分はどうせできないのだと諦めてしまうことになります。
一生懸命にがんばっている姿を大人は応援し、達成したり解決することができたときには一緒に喜んであげることが大切なのです。叱るのは子供の学力や結果に対してではなく、怠けてしまったり、諦めてしまう姿勢に対してなのです。女性の息子さんは62歳になるそうですが、その子供(女性からみると孫)に対して息子さんの奥さんは厳しく接したそうです。そんな姿を見て息子さんは「お袋はいつも応援してくれたから今の自分がいる」と改めて親のありがたさを感じたといいます。
子供の能力を活かすも潰すも親次第であることを改めて肝に銘じつつ、子供が自分から色々なことにチャレンジしたくましく成長して欲しいと思います。
子どもが育つ魔法の言葉 for Mother and Father (2004/08) ドロシー・ロー ノルト |
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