篤姫 第9回「篤姫誕生」
於一の元に幾島がやってきて、英才教育が始まります。
松坂慶子が驚くくらいはまり役でびっくりします。初めから於一と幾島はうまくいかないんですよね。これまでの菊本のように怒られることが多くても、一緒に笑って、泣いて、悩みもしない、そしてなにより一緒にいる時間が少なすぎる幾島とは、どうしても菊本と比較してしまいうまくいかないですね。
でも、幾島とは先生と割り切ってがんばるしかないことがようやく分かってきたのかもしれません。そんな矢先に斉彬から「篤子」と名付けられ、ここに篤姫が誕生します。
こうなるといままで「於一」に親しみのあった、今和泉家の両親、尚五郎などは、どんどん遠くに行ってしまった様な気分になるでしょうね。
いつの時代も子供が生まれたら、庭に木を植えて一緒に育っていくのを楽しみにするもんなんですね。忠剛が悲しそうに「あの時の於一は自分たちだけのものだ」という言葉に思わずぐっと来てしまいます。
さらに、将来は江戸の将軍を次ぐであろう家祥の御台所になる計画を斉彬は幾島に密かに伝えます。これで、さらに遠い存在になっていくんでしょうね。なんか忠剛たちは、ただただ思い出のなかに生きる「於一」を想い続けるんでしょう。若い尚五郎、大久保、西郷はこの先、違った形で篤姫に関わることになるなんて、今誰も想像することができないでしょう。それを今知って見ることができるのが歴史の面白いところです。
家祥の能なしぶりを堺雅人さんはうまく演じていますね。こういう役ってすごく難しいし、いいイメージになりにくいと思うんですが、うまく「この人はやばいぞ!」というイメージを自分たちに伝えてくれています。
今回篤姫が誕生し、次回は江戸の御台所になることを篤姫が知るという早い展開に移行します。
もう3月ですもんね。そろそろ薩摩を発つ日も早いかもしれません。
NHK大河ドラマ・ストーリー 篤姫 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー) (2007/12/20) 宮尾 登美子、田渕 久美子 他 |
篤姫―NHK大河ドラマ歴史ハンドブック (NHKシリーズ) (2007/12) 不明 |