あしたまにあーな

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あしたまにあーな > 今井悠貴


西郷どん 最終回「敬天愛人」

2018年12月 16日 By: rainbow Category: 2018年_西郷どん No Comments →

とうとう最終回を迎えました。西南戦争は最終局面を迎えており、敗走を続け鹿児島まで戻ってきます。もう勝ち目はないと分かっていても自分が最後の武士としてのシンボル的な人物であることを重々承知していている西郷は、最後の地である城山で政府軍の総攻撃に備えます。対する政府軍には西郷従道がいてこの戦を止めることはもうできないと糸たちに話します。西郷家が一丸となって生きて行く姿を夢見ていた従道ですが、これによって絶たれてしまうことになります。

一方で、政府の中枢である大久保は博覧会を成功させるべく奔走していたのですが、西南戦争のことが頭から離れません。総攻撃をする前に、大久保は西郷にあてて手紙を出します。それは降伏すれば西郷の命は救うというものでした。これまでの西郷の言動を考えると、この打診に対してYESとなるはずもないことは、大久保にも分かっていたとは思いますが、おそらく彼ができる最大限の譲歩だったのでしょう。

そして総攻撃の日。西郷軍は勇猛果敢に突撃し、政府軍と対しますが、最期の時を迎えます。西郷の最後は自刃ではなく、銃弾をあびてしまうことによって命を落とす描写でしたね。「もうここらでよか」という言葉を最後に残しながら。

個人的には、西郷亡き後の世界をもう少し見てみたかったです。物語の初めが上野の銅像からだったので、そこに戻ってきながら、従道や菊次郎がどのように過ごしていったのか日本がどのように変革を迎えたかなど。大久保は残念な命の落とし方をしてしまいますが、それまでの功績が脚光を浴びるいい機会になったのではないでしょうか。西郷と大久保が盟友であったものを引き裂いてしまった直接的な要因は大久保であるように今回も描かれています。史実なのかどうかわかりませんが、今回西郷が亡くなった際に号泣した大久保は最後の最後に吉之助と一蔵に戻れたのだと思います。

西郷隆盛についてはこれまで大河ドラマでも登場する人気キャラクターではありますが、鈴木亮平さんによってまた違った西郷を楽しむことが出来ました。一年間お疲れ様でした。そしてありがとうございました!

軍師官兵衛 第45回 「秀吉の最期」

2014年11月 09日 By: rainbow Category: 2014年_軍師官兵衛 No Comments →

前回から引き続き熊之助の話が続くのですが、これは完全に事故としかいいようがない出来事でした。官兵衛や長政も複数回にわたり大陸へと航海をしていますが、いつこのように転覆事故を起こしてもおかしくない状況だったのでしょう。それがたまたま熊之助にやってきたということ。しかも無事に大陸へ渡ったとしても父や兄から褒められることは決してなかったと思います。彼が生きていたら黒田家はどのようになっていたか分かりませんが、このように独断で物事を進める人は今後長政などから疎まれてしまう危険性もあったかもしれません。

そんななか、秀吉の死期は確実に迫っていました。他のドラマでは秀吉が様々な人に秀頼を頼むと言いいながら、誓約書のようなものまで書かせていましたが、さすがに今回はそこまではしていませんでした。どんどん老いていく秀吉を演じる竹中直人さんは見事な演技なのですが、同じように歳を重ねているはずのおねを演じる黒木瞳さんはここでも若々しく、この2人の見た目のギャップがどんどん広がっていくのに違和感を覚えます。

今回の最大の見所は如水と秀吉の最後の別れのシーンでしょう。他の人に言うように秀吉は秀頼を頼むというのですが、如水はその手をふりほどいて力のあるものが天下人になるのだと支援を拒否します。この手前で家康が同じように言われて全力で秀頼を盛り立てると模範解答を述べていたのとは対称的な対応であり、普通ならここで秀吉から厳しい沙汰が言い渡されてもおかしくない状況です。しかしそうはならずに、最後まで軍師らしく振る舞った官兵衛とそれにたよった秀吉という関係を上手く表現できていたのではないかと思います。

この後は、歴史が物語っているように家康と三成の全面戦争の様相を呈してくることになりますが、最後数回のなかで黒田家がどのようにこの最後の乱世を生き抜いて太平の世の中に引き継いでいくのか楽しみにしたいと思います。

◆官兵衛紀行◆
京都府京都市
 - 伏見城趾(伏見桃山陵)

軍師官兵衛 第44回「落ちゆく巨星」

2014年11月 02日 By: rainbow Category: 2014年_軍師官兵衛 No Comments →

今回は豊臣家の面々ですばらしい演技が光ったような気がします。まずはいつものことながら竹中直人さん。彼の秀吉は本当にはまり役で見ていてものすごく安心感があります。大河ドラマは奇をてらったようなキャスティングではなくこのように落ち着いて演技を演技と感じることなく見ることができる役者が必要なのだと改めて思います。さらに竹中直人さんは徐々に年老いた役になっていき、今回に至ってはすでに60となっています。今の時代の60歳の方と比較しても「少し年を老いすぎてないか?」と感じてしまうのですが、家康も55だというので妥当なのかもしれません。

そしてもう一人が茶々を演じる二階堂ふみさん。彼女はこれまで存じ上げなかったのですが、子供のためならなんでもするという母親の強さと恐ろしさを迫真の演技で見せてくれます。拾が天下人になるのに邪魔をする可能性がある人々をことごとく、そしてやんわりと排除するように三成や秀吉に訴えることによって実現していきます。この後の淀殿の様子を知っているだけにちょっと悲しくもなるのですが。そう考えると、江が主人公になったので、あと10年以上はあり得ない企画だとは思いますが、茶々を題材にしたドラマを作っても面白いかもしれません。

今回、自分の中でものすごく心酔していた小早川隆景が亡くなります。なるなる前に官兵衛と語っていた昔話に自分も懐かしい思いをしながら少し涙ぐんでしまいました。鶴見辰吾さんの演技もものすごく素晴らしくまたどこかで見たいと思っていたら、大河ドラマが終わってNHK時代劇ドラマの番宣で鶴見辰吾さんが出ていたのでびっくりです。

如水は秀吉のそばに行くことで、天下人に押し上げた自分の責任を全うするのだと今回語っています。ということは、世の中にとって、秀吉が天下になったことによる恩恵も考慮して、何をすべきか官兵衛としては考えていたのでしょう。そう考えると、次回の大陸出兵や秀吉が亡くなった後にどのように後始末をするのか、それが楽しみになってきます。残念なことになる熊之助に打ちのめされるとは思いますが、ラストに向けての如水の動きに注目したいと思います。

◆官兵衛紀行◆
広島県三原市
 - 三原城跡