あしたまにあーな

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平清盛 第48回「幻の都」

2012年12月 09日 By: rainbow Category: 2012年_平清盛 No Comments →

このドラマも残すところあと3回となりました。平家のその後も表現するということだったので、3回を残して清盛の時代から頼朝・義朝と知盛の戦の場面なのではないか見ていたのですが、清盛はまだまだ元気で第一線で指示出しまでしています。こうなってしまうと棟梁とは名ばかりで、重盛に続いて宗盛もそんな境遇を感じていました。

その中で、強引な福原への遷都が様々な災いをもたらしていると人々は感じるようになります。今まで以上に悪いことを神仏の思いに結びつけやすい状況の中で、清盛への圧力は相当なものであったことでしょう。福原は清盛そのものであるとする周囲に対し、最後に諫めたのは宗盛でした。

完全にどこかでみたことがあるような場面で、泣きながら清盛に懇願する宗盛を以前の重盛に重ねたのは自分だけではないでしょう。諫めるときの言葉もなぜか心にあまり響きません。自分は小さい頃から様々なことに苦渋をなめてきた、一門の中で父を諫めることができるのは自分しかでいない。前半と後半がちょっと結びつきづらいので、神妙な面持ちで見守る一門を見ていてもはてなマークが広がります。

世の中は完全に源氏の世の中になりつつありました。東国では確実に頼朝が地盤を固め、義経、弁慶と昔の話を聞きながら仲むつまじい時間を過ごします。その中である意味最大の見せ場がやって来ます。弁慶から話を聞いていた頼朝は、父である義朝と清盛が別れ別れになってしまった武士の世をまとめるのは自分しかいないと悟ったのです。この辺りの説明があまりされていなかったので、具体的にどうなのかはわかりませんが、明確に方向性が見えた上での行動はきっと強い信念と実行力を伴っていくことでしょう。

重衛のKYな発言にもよくやったとねぎらう清盛。分かった上でやっている発言の裏に秘める思いは、一体何をみつめているのでしょうか。その後の世界は先週の歴史ヒストリアで予習してしまいましたが、残り2回の幕引きの方法をしっかりと確認したいと思います。

◆清盛紀行◆
奈良県奈良市
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平清盛 第47回「宿命の敗北」

2012年12月 02日 By: rainbow Category: 2012年_平清盛 No Comments →

残りもわずかになり、来年の主人公である綾?はるかさんが様々な番宣で登場し始める昨今、物語の主体は平氏から源氏に明確に移動するようになってきました。平氏の面々は意図的に弱そうな感じの演出になり、中でも今回総大将に命じられた維盛は、戦になれていないばかりではなくプライドが強く命令を出しまくって、遊女を使って武士の士気を高めようとする前代未聞な状況してしまいます。結果として水鳥が飛び立つ音に驚いて撤退することになります。

後に、死を覚悟で忠清が述べ言葉が強烈に耳に残っています。たった一言で物語に重みをくわえ、全体の流れを示唆することができる藤本隆宏さんの演技は見事としか言いようがありません。彼が述べたのは「平氏はもはや武門ではない」ということ。時代の流れは着々と源氏に向かっていたのです。

その中で、もう一つ明確になったことがあります。「自分は父の悲願である武士の世をつくらねばならない。そして福原に内裏をつくり、自分の血を引く帝をたてて政をおこなうことを、友である義朝の子に見せてやる」というその発言からは、義朝のことが頭から離れず、武士の世の中を作ると誓い合った友人との約束が清盛にはあったことがわかります。

しかし、その方向性は世の中の人々には理解されづらく頼朝も言っているようにこれまで20年もの間何をしていたのだということになってしまっていました。ゴールは国益をあげるシステムを構築することだとしても、それを周囲に説明し納得してもらった上で動かないと、反感を持つ人はいつの時代にもあること。ちょっと残念な気もします。

残り3回で、義経と頼朝の関係、平氏の滅亡、などこれからが本番で最も盛り上がる場面でしょう。もう少しだけこの部分に時間を割いてもよかったのではないかと思いますが、密度の高い内容を期待しています。

◆清盛紀行◆
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