江 -姫たちの戦国- 第40回「親の心」
前回に引き続き、それぞれの立場での心模様がよく映し出されている、いい内容のドラマとなりました。竹千代と国松の母親である江が、立場も有りながらそれぞれの子供に対する接し方に違いが出てしまうのは、どうしようもないことなのかもしれません。福という外的要因もあるので一様に今の時代と比較することはできませんが、どちらか一方に愛情が集中してしまうと、このようなことになってしまいます。
特にこの時代において、兄弟の間で争いをすることも珍しくありません。国松と竹千代の関係がこの後どのように変わっていくことになるのか、気になってしまうので密かに色々調べてしまったりします。こういった家庭内の問題に対して、父親である秀忠が何の活躍もしていないのは江戸時代だからなのでしょうか。もう少し力になってあげてもいいのになと思ってしまいます。
そんな江戸城では大姥局が、倒れてしまいます。初登場以来流行語大賞にノミネートされるのではないかと言うくらい連呼していた「おのこ」もなりを潜めてしまい、あわせてすっかりいい人になってしまった感じがしていましたが、その「いい人」度合いを今回さらに高めることになります。病に倒れても、必死に家康と秀忠の関係を繋ごうとし、それに応えるかのように秀忠からは「本当の母親以上に母親であった」と感謝され、感極まって泣いてしまいます。いいシーンでした。隣にいた江はどう感じたでしょうか。竹千代と福の関係も同じであり、竹千代が福に同じようなセリフを言っていたらと思うと、江は寂しくなってしまったのではないでしょうか。ドラマではそこまでの言及は表情からも察することができませんでしたが。
歴史的には、家康の豊臣家つぶしが本格的になり始めます。秀忠に色々と言われて、林羅山を投入して和解を図っても、結論は変わりません。ドラマ的には大阪にいる秀頼と淀、千の運命やいかに、という感じでしょうか。前回大物ぶりを発揮した秀頼ですが、今回は千とラブラブなシーン以外はあまり登場せず、なんだかもったいないなと感じます。その千を演じるのは忽那汐里さんですが、残念ながらまったく時代劇に似合わないような気がします。目もぱっちりしすぎていてこの時代に違和感を感じてしまいます。
残りも少なくなってきて、大坂夏と冬の陣という徳川家と豊臣家最後の戦いにむけて、江と淀、そして初の三姉妹がどのような運命をたどっていくのか、そろそろその本題を示すときがやってきたようです。次回からを楽しみにしたいと思います。
◆江紀行◆
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