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おんな城主直虎 第32回「復活の火」

2017年8月 13日 By: rainbow Category: 2017年_おんな城主直虎 No Comments →

前回までで今川からその領地を没収されてしまった井伊家ですが、今回は一転してその今川家が窮地にたつことになります。これまで家臣の人心掌握に不安のあった氏真は、信玄に攻められるとともに家臣に離れられてしまったのです。

信頼という言葉は戦国の世の中にありながら、もの凄く大切な要素なんだなと改めて感じます。それを感じたのが政次でした。彼は井伊谷で主となったのですが、心の内としては直虎が真の主であり自分はそれを支える存在であることを家臣の目の前で公表します。家臣達もそのことはわかっていて、改めて今回政次が表向きでも裏表がない存在になった瞬間でした。

しかし、これまでの言動から政次のことを信用できない近藤重用は彼を罠にかけようとします。重用自身が井伊谷を乗っ取ろうとする悪者なのかどうかは分かりませんが、これまで他人に対しても誠実に対応することが難しい立ち位置にいた政次としては、こういう場面において圧倒的に不利な状況になるのでしょう。

おそらく次回は絶体絶命な状況となるのですが、そこで直虎たちがどのように政次に手をさしのべるのか楽しみにしたいと思います。

■直虎紀行■
愛知県新城市
 - 野田城跡

静岡県浜松市
 - 菅沼忠久の供養塔(龍潭寺)

おんな城主直虎 第31回「虎松の首」

2017年8月 06日 By: rainbow Category: 2017年_おんな城主直虎 No Comments →

今川家に従うことを示すため、徳政令を受け入れることを選択する直虎。これによって事実上井伊家は取りつぶし状態になってしまうのですが、こういった場面においても直虎の苦悩が浮かび上がります。このような無理難題を今川家から言われると、戦によって抵抗しようとするのはある意味自然な流れのようにみえます。

しかし、直虎はそのようなことをせずに、戦わずして井伊家を守ろうと奔走するのです。時代は戦国。1つの判断ミスが一族を滅亡させることにも繋がるのですが、虎松の首を差し出すように命じる今川の力が今よりももっと強ければ、間違いなく井伊家は衰退してしまうことになるでしょう。

そんな中、大きな役割を果たしたのが政次でしょう。前回まで直虎と直接的に関与しながらともに井伊家を盛り立てていこうとする協力姿勢が目立っていただけに、今回は一見すると完全な敵対関係。それでも家臣達は政次のことを実は味方だと思っていたという。中野だけはだまされているのではないかと疑念を抱くのですが、この葛藤がまさに今回の後半から次回にかけてのテーマでしょう。

政次のことを信じることができるのか、そうでないのか。外部の状況が刻一刻と変わる中で、どのようにこのあたりの二人の思いが紡がれていくのか、楽しみにしたいと思います。

■直虎紀行■
静岡県浜松市
 - 井伊谷城跡

おんな城主直虎 第29回「女たちの挽歌」

2017年7月 23日 By: rainbow Category: 2017年_おんな城主直虎 No Comments →

寿桂尼が亡くなる頃、世の中はいよいよ大きく動き出し、駿府にいる今川氏真も武田との絶縁が決定的になって戦になる前触れが忍び寄ってきます。その中で周囲の戦国大名の神経戦が始まっており、徳川も上杉と組むか武田と組むか振る舞いを迫られます。しかし時はすでに今川の戦力がほとんどないと見る向きが強く武田とともに遠江、駿河を攻めた方が得策という結論に至るのは至極当然のことでしょう。

そんな周囲の状況から、今川から徳川に乗り換えようとする井伊家の選択は誤ってはいないと思いますが、かなりリスキーであることは間違いないでしょう。表向きは今川家に忠誠を示す必要があることから、事が大きくなって今川が潰される手前まで、その態度を示すことができるかどうかがポイントであり、いかに余計な血を流さずに井伊家を守っていくかが問われる場面だといえます。

その中で、虎松もしっかりと物事を考えられるような言動も増えてきていて、さらに政次も前のような突き放した雰囲気ではなくしっかりと直虎の心に寄り添っているなと感じます。しかし、今後怒りに震える氏真が井伊に差し向ける魔の手によって、こうした関係がどうなっていくのか、楽しみにしたいと思います。

■直虎紀行■
静岡県静岡市
 - 龍雲寺