あしたまにあーな

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あしたまにあーな > 香川照之


龍馬伝 第26回「西郷吉之助」

2010年6月 27日 By: rainbow Category: 2010年_龍馬伝 No Comments →

海軍操練所が閉鎖され、勝麟太郎が解任させられてしまい、またもや行く当てがなくなってしまった龍馬たちは、勝先生の最後のお言葉をいただきます。それは、自分自身はもう先頭をきって世の中を動かしていくような脱藩者にはもうなれるほど若くはない、これからは龍馬たちが日本を変えてくれということでした。

きっとこの場面を見たほとんどの人が、金八先生を想像したのではないでしょうか。みんなから「先生」と呼ばれて武田鉄矢も思わず長年の役を演じてしまったのはないでしょうか。完全に龍馬たちが中学3年の生徒たちで、説得を受けているように見えてしまうのですから、いかに武田鉄矢という存在が大きなものであるかを感じざるを得ません。この先も多くの武士の心を正しい方向で導いてくれるのではないかと期待してしまいます。

海軍操練所がなくなってしまうことは、龍馬や長次郎、陸奥たちの今後が真っ白になってしまうことを意味していました。次々と自分の藩へと戻っていく操練所のメンバーですが、彼らは脱藩していることから戻る先がありません。仕方なしにこれからどうするかも含めてみんなでどこかに向いながら決めようとしていました。彼がらはどこに向かうのでしょうか。ここまで有能なメンバーなのですから行き着いた先でその実力を発揮するとは思いますが、問題はどこに行き着くか。楽しみにしたいです。

その行き着く先の有力候補の1つが今回から本格的に登場した西郷吉之助がいる薩摩藩でした。篤姫で登場した小澤征悦さんのイメージがまだ消えていないところに、今回登場したのが高橋克実さんでした。これによって今までよりも少し策略的な印象を持ってしまいますが、その通りで龍馬と話をしていてもその話とは裏腹に何かを隠し持っているような感じの演技となりました。

龍馬と西郷の話の中で登場した少し偉そうな人が小松帯刀でした。西郷のことを「吉之助」と呼び捨てにしているところも瑛太さんが演じていたものとは異なっている感じがします。歴史としてどちらが正しいかはともかく、前回から期間があまり経っていない時に同じ配役を別な俳優にするのは、控えた方がいいかもしれません。

そして、毎回弥太郎と武市半平太の状況をしっかりと自分たちに教えてくれるのが今回のドラマの特徴といえるでしょう。前回予想したとおりやっぱり、武市からもらった毒饅頭を以蔵に渡すことができなかった弥太郎。その渡し方や取り上げて自ら止めさせる方法は、まるでデジャブを見ているかのような気持ちになったのではないでしょうか。そうです、これは龍馬を毒殺しようとした時と全く同じなのです。お喜勢には、人殺しをするなといわれ、弥次郎には楽にしてやれという家族の考えはそれぞれ思いは分かるのですが、弥太郎としては余計苦しむことになったのでしょう。最後はやっぱりオヤジではなくお喜勢の考えを選んだのです。

でも、良かったのかもしれません。手を汚してしまうと、自分の気持ち的に何かを抱えながら生きてしまうことになりますし、誰かにいつとがめられるかも分かりませんから。この弥太郎のきつい仕事もそろそろ終わりを迎え、自分がやりたい商売に専念することができる日も近そうです。

激動の第2部もあと2話と迫って参りました。龍馬のadventureはどのような方向に向かっていくのか楽しみにしたいと思います。

◆龍馬伝紀行◆
高知県高知市
 - 五台山
 - 高知県護国神社
 - 山田町獄舎跡
 - 薫的神社
 - 岡田以蔵の墓

龍馬伝 第25回「寺田屋の母」

2010年6月 20日 By: rainbow Category: 2010年_龍馬伝 No Comments →

今回は、龍馬の今後の進路を再び惑わすような出来事がやってきますが、それは物語の最後に登場するとして、それまでは比較的穏やかに進んでいきます。物語全体を穏やかにしてくれたのが、やはり寺田屋の女将であるお登勢さんでしょう。

草刈民代さんは龍馬の母についで2度目の登場ですか、それを物語の中でもそっくりな人物としてそのまま利用してしまうあたり、NHKのしたたかさを感じます。本当に、龍馬の母である幸さんとお登勢さんはそっくりだったのでしょうか。それは歴史のみが知る事実なのかもしれません。

お登勢さんに「母上」「龍馬」と呼ばせておいて、全然違うと言ってはニヤニヤしながら布団に潜り込む龍馬は少し怪しい人物でした。そんなお登勢さんを頼りに、後にお龍の一家を引き連れてやってくるのですが、ここまでお節介だと周囲も逆に温かい気持ちになって協力しようという雰囲気になるのでしょうか。そんな魅力が龍馬にはあったのかもしれません。

「うみ」といってみなさいとお龍に話し笑顔を引き出す場面、そして急速に龍馬との距離を近づけていくお龍は、「次はいつ来るのですか?」と龍馬に聞いたときにはもう、もはや龍馬のことをただの人だとは思えず、片思いの存在になった瞬間でした。龍馬が立ち去った後も笑顔の練習をするお龍になんだか見ている方もニヤニヤしてしまったのではないでしょうか。

そんな浮かれた気分は、蛤御門の変と海軍操練所の問題、武市の問題で帳消しになってしまうことになります。長州藩は池田屋事件の後になんとか京で帝をお救いしようと立ち上がるのですが、会津藩、薩摩藩との戦でボロボロになって敗北してしまいます。これが蛤御門の変です。京都では「この前の大火」といえば、この蛤御門の変を言うそうです。歴史をあたらめて感じます。

この蛤御門の変によって、これまで長く攘夷派の中心にいた久坂玄瑞もとうとう自害します。その昔、吉田松陰のことで大泣きしていた彼のユーモアな雰囲気はもはやそこにはありませんでした。焼けた街の中でほっかむりをしている桂小五郎を演じる谷原章介も何となく場違いでしたが、ここで命を落とすことなく再起を賭けるように考えられたことが今後にすごい影響を与える結果になった、まさに紙一重の歴史の瞬間だったと思います。

蛤御門の変をきっかけに世の中は長州を征伐する流れとなり、今日本の中で内紛をすべきでないとごもっともな意見を言った勝麟太郎は、逆に池田屋事件で海軍操練所のものが下手人の中にいたとして、海軍操練所、軍艦奉行の2つを失ってしまうのです。龍馬にとって、人生をかけて取り組んできた海軍ができないと分かったとき、これからどうしていいか分からなかったことでしょう。無念な気持ちは痛いほど伝わってきます。これから龍馬が次の道をどのように発見していくのかを見守りたいと思います。

最後に、今回最も痛い思いをしたのは岡田以蔵でしょう。ぼこぼこになる場面しかこの数週間ないのですが、とうとう見るに見かねた武市は、毒入りのおにぎりを弥太郎に渡して、以蔵に食べさようとします。考えてみれば、弥太郎はその昔龍馬を毒殺しようとして毒入りのお茶を振る舞いますが、ぎりぎりのところでそれを自ら阻止した経緯があります。今回もきっと弥太郎にはできないのだろうと思いますが、どうなるでしょうか。弥太郎もつらい立場ですよね・・・はやく商売したいでしょうに。

次回はどうやら西郷どんが登場します。自分の中で西郷といえば篤姫の際に登場した小澤征悦さんなのですが、今回はその印象をいい方向に上書きすることができるか楽しみにしたいと思います。

◆龍馬伝紀行◆
京都府京都市
 - 蛤御門
 - 天龍寺
 - 吉田屋住宅
 - 上善寺

とうとう龍馬の水まで登場です。しかも龍馬のぶぶんを「わし」と読ませます!

龍馬伝 第24回「愛の蛍」

2010年6月 13日 By: rainbow Category: 2010年_龍馬伝 1 Comment →

前回が「動」の話だとすれば今回は「静」の話といえるでしょう。激しく動いた物語をもう一度振り返り、それぞれの登場人物の思いをたどっています。前回、池田屋で新撰組によって亀弥太は殺害されることになります。その亀弥太を守ってあげることができなかったことを猛烈に悔やむ龍馬は、新撰組に突進するのですが桂小五郎に止められます。

いつも仲間が大切だと公言していた龍馬にとって、亀弥太の死はこれ以上ないくらいつらいものだったのでしょう。しかし、最後に龍馬も言っていましたが、いつの日か時代が過ぎていったときにそれを糧として亀弥太の死を無駄にしない生き方をすることが死んでいった者への最大限の弔いになるんですよね。平井収二郎たち土佐勤王党のメンバーたちのように、昔に無念にも亡くなってしまった者のためにも、日本を世界から守って強い日本を作ろうと努力しているのです。

仲間への思いという面では、現在囚われの身となっている武市半平太や岡田以蔵に対しても同じでしょう。拷問が再開され以蔵は口を割りそうになりながらも頑張っています。そんな半平太のことを想い続けるお冨さんのことを思うと心苦しくなってしまいます。最期の場面で、お冨が半平太に贈ったが淡く光りながら牢屋を照らしている光景は幻想的でもあり、哀しみが増幅されるようでもあり、今回最大の見せ場でした。

いつでも半平太はお冨さんのことを考えてくれる素敵な旦那様であることを様々な人のエピソードから今回明らかになり、そのような人が大殿様への忠義を違った形でとられてしまい、このような形になっているのが不思議な気がします。歴史にタラレバはないのですが、武市がこの後藩政や日本のために活躍していたら、どうなっていたのか見てみたい気もします。

一方で、龍馬と弥太郎にとっては少しだけハッピーな内容となりました。龍馬はお龍さんの家で家族と共に過ごし、徐々に距離を縮めていきます。人の好意は素直に受け取るものだという龍馬。なかなかできることではありませんが、相手を見定め信頼できる人には頼ってもいいことを龍馬は身をもってお龍に教えているようです。

そして弥太郎は、今回は本当に真面目な人物で通していました。子供が産まれて父親になり家族のために精進するようにしたのでしょう。いい方向に行きながらも後藤象二郎に郷まわりに戻るように言われて、半平太を追求するハメになってしまいます。今後再び商売の世界に戻ることができるのか楽しみにしたいと思います。

次回は、龍馬の母親とおぼしき人が寺田屋関係者として登場します。寺田屋といえば何かとこの時代、色々あった場所ではありますが龍馬との関係も注目ですね。

◆龍馬伝紀行
京都府京都市
 - 八木邸(新撰組屯所跡)
 - 旧前川邸(新撰組屯所跡)
 - 壬生狂言
 - 近藤勇像
 - 壬生寺

龍馬ストラップをつけていたら、少しだけ注目されそうですね^^

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