あしたまにあーな

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坂の上の雲 第1回「少年の国」

2009年11月 29日 By: rainbow Category: 坂の上の雲 No Comments →

坂の上の雲は、司馬遼太郎さんの代表作ともいえる超大作といわれれています。当然そのような作品を映像化するという話は様々なところで持ち上がったにも関わらず、司馬さんはそれをよしとしてきませんでした。彼の中にきっと何か大切なこだわりというものがあったのでしょう。それが時を超え、ついに映像化されることになったのですから、NHKとしても中途半端な映像とすることはできないでしょう。

第1回からそういう想いを強く感じる映像となって鮮烈な物語が始まったような気がします。始めのうちは物語は静かに始まります。秋山家に生まれた5人目の男子である秋山淳五郎真之とその兄である信三郎好古の幼少の頃は、明治維新になってまもなく、武士が食べていくために風呂屋でアルバイトを始め、生活をつないでいきます。一方、正岡升も幼少の頃は周囲の子供にいじめられ、それを升の妹である律に助けられる毎日。

そんな彼らは、じきに大きく成長し東京へと旅立つことになります。この松山での場面でもスケールが今までの大河ドラマよりも大きく壮大なものでした。それは撮影のアングルが広く大きな絵の中で登場人物が動き回っている様子からも見て取ることができます。そんなスケールのおかげで、彼らが勉強をして大きくなったら親孝行をするんだという気持ちを強く感じます。この松山編での伊東四朗や竹下景子の演技もさすがとしか言いようがないほど。こういったドラマをしっかりと抑えてくれる役者のおかげで物語全体が重厚あるものになるんですよね。

東京に出た秋山兄弟と正岡升は、時代の急激な流れのなかで必死に自分を高める努力をしていくことになります。見るものすべてが初めての東京で彼らが感じるのは一体どんなものだったのでしょうか。今のようにあらゆるものを見ることができ、世界との情報格差があまりなくなってしまったことは、便利なようではありますが新鮮な気持ちとチャレンジする強い意志が薄くなってしまったのではないでしょうか。これから登場する人物は日本を導いていく歴史的に名前を残している人々ばかり。そういった人たちと共に秋山兄弟そして正岡子規はどのように生き抜いていくのか、楽しみです。音楽も宮崎アニメで有名な久石譲さん作曲のメインテーマ「Stand Alone」もすばらしく今回はじっくりと映画を見るように鑑賞したいと思います。


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天地人 第19回「本能寺の変」

2009年5月 10日 By: rainbow Category: 2009年_天地人 No Comments →

今回、大きな時代の変革点に差し掛かりましたね。とうとう織田信長が明智光秀に襲われてしまう「本能寺の変」が起こります。これまで明智光秀の織田信長に対する恨みが描かれてきましたが、その伏線がここにきて爆発することになるのでした。

ほとんどがこれまでに他のドラマで描かれてきた場面だったのですが、唯一違うなと思ったのが、織田信長の最期の場面で謙信が現われて信長に諭すのです。天地人とは、天の時、地の利、人の和であり、信長は最も大切な人の和を欠いていたと。人の心は権力ではねじ伏せることはできないと、まさに今回の出来事を言っています。

そして有名な辞世の句である「人生50年・・・」は言わなかったですね。森蘭丸が最期の時は近くにいたと言っている資料もありますが、今回は初音でした。本当にここまでしたのかは謎で、少しやりすぎなような気もしますが、無念さをうまく伝えられていたと思います。

少しだけ状況が違っていれば魚津城に立てこもっていた人々も救われていて、また違った時代が作られていたかも知れませんが、これも運命なのかもしれませんね。すごく無念だったと思います。

そして今回、もう一つの大きな出来事は兼続とお船との関係でしょう。これまで信綱のこともあり、自分の気持ちを伏せていた兼続も、お船と話すうちに自分がいかにお船に助けられていたかを思い出し、そしてかけがえのない女性であることを改めて感じるのでした。なんだかこっちまで恥ずかしくなるようなその会話に、奥さんはたまらず席を立ってしまうほど。これから、助け合って双方共に出演し続けて欲しいですね。

次回からは、とうとう秀吉の時代が始まります。家康が出てくるまでの間、文字通り天下人となる秀吉とどのように景勝や兼続が対応していくのか、兼続も言っていましたが上杉がどのように振る舞うかが試される時代が到来します。この時代の方が兼続には合っているかもしれません。ギリギリのところで天が味方した上杉の今後の反映に着目したいと思います。

□■天地人紀行■□
京都府京都市
 本能寺址


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天地人 第9回「謙信死す」

2009年3月 01日 By: rainbow Category: 2009年_天地人 No Comments →

前回から複線が張られていましたが、とうとう上杉謙信が病に倒れます。阿部寛の最後の演技は迫力があってうまいなぁと改めて思います。それにしても49歳は早すぎますね。この時代において、寒冷地ということもあり50年というのは止む得ないとは思いますが、せめてもう少しだけ生きていたら、世の中は大きく変わっていたことと思います。

歴史上真実なのかどうかは分かりませんが、最期の時を看取ることができた兼続に対して謙信は「そなたの義」という言葉を残してこの世を去るのです。これは前回にいっていた、兼続こそが自分の遺志を継ぐもので、自分なるの義を追い求めなさいと言うことなんでしょう。

謙信の死後、2人の息子である景勝と景虎の周囲の間で世継ぎの争いが勃発することになります。いつの時代もこのような琴線や権力争いは醜いもので、見かねた妙椿尼が景勝を跡継ぎにするとの遺言だととっさの嘘をつくことによってこの場をおさめたのでした。しかし、これでは景虎側は納得しません。いずれ血を血で洗うような争いが生じるでしょう。しかし、混乱を治めるためには仕方ないんだということは痛いほど分かります。

仙桃院も上杉の混乱を鎮めるため、この嘘を真実として生きていくことを決意し、仙桃院は兼続にも遺言が嘘であることを知らせ、この嘘はその場にいる4人だけの秘密とするのでした。すでに兼続は最重要機密事項を知ることができる重鎮になっているんですね。その事実を知った後、お船と兼続の秘密のラブラブ度はアップすることになります。自分の夫に万が一のことがあれば、次は兼続に頼るとまで言い放つところがすごいなと感じます。

この先は、この嘘をなんとしても守り通さないといけません。次回は不審に思う人が早速やってきますが、柿崎晴家の疑惑もはねつけないとその先はないでしょう。たとえ、角田信朗であっても格闘技でやられても守って欲しいですね。

□■天地人紀行■□
神奈川県小田原市
・小田原城
・箱根町
・早雲寺
・北条五代の墓


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