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素敵な宇宙船地球号 ?讃岐うどんに迫る危機?

2007年8月 13日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

讃岐うどん

香川県内には、実に900以上のうどん屋さんがある。自分も以前にブログで書いたようにその麺、味は本当においしい。

はなまるうどんって安い!

そのうどん屋さんに逆風が吹いている。その要因は以下の3つ。

1. 原料の値段が上昇
2. 四国の水不足
3. 排水の汚染疑惑

1. 原料の値段が上昇
 原料の小麦粉が原因で値上がりせざるを得ない状況に陥っている。県内の約9割がオーストラリアの小麦を使用しているのだが、その生産量が激減している。その結果、値段が上がってしまい、4月には60円、11月には150円以上値上げを予定している。

 オーストラリアで何が起こっているのか。西オーストラリア州は小麦の一大生産地でそのほとんどは日本へ輸出されている。近年、湖が干上がってしまうほどの100年に一度という大干ばつに襲われている。その湖の一つであるウエンドリー湖では、シドニーオリンピックではボート競技も行われたにもかかわらず、今では完全に干上がってしまっている。これはエルニーニョ現象により、上昇気流が発生、オーストラリア上空に下降気流が起こり、雲がオーストラリアでできにくい状況となってしまったために起こったものであると考えられている。

この結果、例年の4割以下に生産量が激減してしまった。オーストラリア以外から輸入すれば?という疑問が生じるかもしれない。しかし、オーストラリアの小麦はうどんに適するよう開発し、進歩させ続けたため、もはや外国の小麦を使用することは日本のうどん業者にとってできないものとなっているため厳しい。コシを生む小麦は、タンパク質とデンプンの割合が重要。タンパク質が多くなりすぎると、麺が固くなりうどんとしては利用できなくなる。

2. 四国の水不足
 四国でも深刻な水不足に陥っている。早明浦ダムも貯水率が下がり、給水制限となるときもある。うどんを作るには多くの水を使用するため、大打撃となっている。

3. 排水の汚染疑惑
 ゆで汁汚染疑惑も出てきている。デンプンを多く含む排水が瀬戸内海などの海、河川を汚染すると指摘する人たちが現れてきている。個人経営が多いため何百万円もする排水装置を入れることは困難であるため大きな打撃となっている。

食糧自給率が半分もない日本で住む以上、地球で起こっている干ばつ、温暖化等の環境問題は必ず自分たちの首を絞める問題に発展するという教訓を教えてもらった番組といえるだろう。

既に、トウモロコシなども値上がりをしていて、それを原料とするマヨネーズなど様々な製品も値上がりしていると聞く。

では、そのために自分たちに何ができるだろう。飽食の時代にあって、食糧自給率を自分たちで上げることは事実上困難である現在、なぜ外国で作物を作れなくなってしまっているのかを考える必要があると思う。

そのとき、必ず行き当たるのが温暖化の問題だ。それぞれの立場でこの状況を救うことができると思う。商社に勤める方であれば大規模かんがい事業を興す、海水の淡水化事業を興す等。間違っても、バイオ燃料と称してトウモロコシを作成するといった安易な考えをしないよう気をつけることだ。バイオ燃料はその生産量が安定しないため、干ばつなどでエネルギーが枯渇する危険性があり、さらに食料作物の作付面積が激減する危険性をはらんでいる。

個人レベルでは、電気をこまめに消す、割り箸を使用しないようにする、公共交通を使う等があるだろう。大切なのは、そのような現実があるということをまずは知ること、そこから始まるんだと思う。

素敵な宇宙船地球号 ?白神山地 ミクロパワーの奇跡?

2007年7月 08日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

白神山地

最近、アメリカで騒然となったことがある。その原因は、「トランス脂肪酸」

これは、マーガリンなどに含まれる植物油に人工的に水素を加え、固形化したものに含まれる物質で、健康を害するとしてニューヨークで使用制限、または使用禁止になった物質だ。

この物質をとりすぎると、明確に出るのが腎障害だ。その他アトピーやアレルギーなど多くの疾患の原因となることが分かってきた。

このように、近年人工の物質が多く我々の食べるものに含まれていて、食の安全が危ぶまれている。

そこで注目されているのが白神山地だ。日本初の世界遺産で8000年前から手つかずのブナの原生林が広がっている。ここに食の危機を救う物質が必ずあるはずとして、秋田県食品総合研究所の高橋慶太郎さんを中心とした研究チームが研究をしている。

1999年、高橋さんは腐葉土からスーパー酵母菌を発見した。それが白神こだま酵母だ。

この酵母を使った白神酵母パンは、牛乳やたまごを使わないのでアトピーやアレルギーに影響を与えないということで密かに人気を広げていった。さらに白神こだま酵母に曲を聴かせるとより活性化するという。番組内では津軽海峡冬景色を聞かせていた。おいしいパンになったらしい(笑)。やはり日本の酵母だから、という理由に思わず笑ってしまう。

白神山地の腐葉土は100年で1cmという途方もない時間をかけて堆積する。高橋さんの研究チームは10年間で4500カ所の腐葉土を採取し微生物の秘密を調査してきた。

この白神山地の微生物の特徴は低温に強く、たくましい生存力があることなんだが、なぜ強いのか?

それは、?80度でも細胞の凍結を防ぐトレハロースという糖質の存在があった。白神山地の微生物に共通するのは普通の酵母の5倍を持つということ。このトレハロースを使って、和菓子、保湿力、移植手術なら臓器機能の低下、細胞の酸化や劣化、加齢臭等を防ぐ力があるというのだから驚きの物質だ。

白神山地にはまだそんな微生物がたくさん眠っているはずということで研究を続け、2003年6月、またもや朽ちたブナの木からスーパー乳酸菌を採取した。それが作々楽(ささら)

この微生物は、抗菌作用があり、悪玉菌を撃退する採用があり、秋田県の伝統的な漬け物であるなた漬けが、3日持たなかったのに、この作々楽を使用すると1ヶ月持つようになったという結果も得ている。

さらに、2006年、乳酸菌Xという物質を発見した。これは4度で3日ほどで大量に増殖する能力を持つ。他の雑菌が増殖できないので、すごく抗菌性のある食品を作れるようになるといった利点がある。

このようにまだまだ白神山地には我々が知らないようなたくさんの微生物が眠っていて、今は治すことができないような病気も治すことができるようになるかもしれない。

ただし、酸性雨や温暖化でブナ林がいつまで持つのかが不安と高橋さんは話す。8000年という、悠久の時をかけ育んできた大切な原生林を、我々が壊すようなことをしては決してならない。後世に生きる子供たちに健康なままに白神山地のブナ原生林を受け継いでいくことで、はじめて自然から恩恵をうけることができるのだと思う。

アラル海の復活から学ぶこと

2007年7月 02日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

アラル海

今週の素敵な宇宙船地球号は棄てられた海「アラル海」の特集です。ここは史上最大の環境破壊と言われた場所です。

かつて、アラル海は2つの川が流れ込んでいて豊かな水量を誇っていました。

そこにソビエトは、自然改造計画と銘打ちアラル海に注ぎ込むシルダリア川とアムダリア川の流域の灌漑を実施して、輸出用の綿花を生産しようとし、その結果アラル海は1日に10m以上も縮小してしまい、大地は塩でまみれてしまいました。さらにアムダリア川は完全に干上がってしまい、なくなってしまったのです。

砂漠化した流域を少しでも改善しようと植林を始める人たちが現れて、サクサウールという緑の茂みを作り出すことに成功しましたが、住民が貧困のため植えた木を切って薪にしてしまい、この作戦は失敗に終わります。これを住民のせいにしてはいけません。生きていくためにそうせざるを得なかった状況をそもそも作ってしまったことに問題があるのです。

流域は、砂やほこりにまみれ周辺住民の8割が腎臓と呼吸器系に疾患を持っている環境病に悩まされることとなります。これは特に弱い子供たちを襲っているのです。

このまま死の大地になってしまうところに救世主がいたのです。アムダリア川はすでに干上がってしましましたが、シルダリア川はまだ残っていたのです。

2002年、カザフスタン政府はシルダリア川の水をアラル海に注ぎ込むようにダムを作り始めました。

世界的に問題意識を持って取り組み、28億ドルを投じてコクアラルダムを完成させたのです。その結果アラル海は塩分濃度が4分の1になり、いなくなった魚が戻ってくるかもしれないレベルまで上がりました。アラル海で5年前に漁をしていたクドゥルバイさんによると、1m以上水位が上がり5年前にはいなかったコイやフナが獲れるようになったと喜び、その息子も父親とこの地で一緒に漁をすることが夢だと胸を張っていました。自分はすごく胸を打たれました。子供の夢が世界中の人たちの援助によってつながったのです。

環境破壊によって厳しい状況が続いている世界のなかで、状況が好転しそこに住むことを許されつつある人たちもいることは素敵なことだと思います。そこに住むことの大切さ、住み続けることの大切さを改めて実感する内容でした。