あしたまにあーな

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しまじろうと植樹することで育む森と心

2009年10月 16日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

いいものを知っている人は悪いものを見たときに、「ここがまずい」と感じることができます。しかし、いいものを知らない人にとっては、悪いものがすべてでありそれが当たり前の状態になってしまうのです。

森の中で一日中遊ぶ、冬は降る雪で雪合戦をしたりかまくらを作って遊ぶ・・・・

自分がまだまだ小さかった頃、よく遊んだ遊びです。あれからそんなに時間は経っていないはずなのですが、森はどんどんなくなっていき住宅に変わっていきました。地球温暖化のせいなのか、自分が住む関東では一年に雪が降ることがほとんどなくなり、真冬でも雪遊びをすることができなくなりました。今まさに地球規模で何かが変わりつつあることを実感してしまうほど、深刻な問題となっています。

しかし、今の子供たちは森の中で遊んだり雪で遊んだりできなくても、寂しさやつまらなさは感じられないでしょう。遊びが多様化しているということもありますが、最も大きな理由は自然と遊ぶこと自体がなくて当たり前の状態になりつつあるからではないでしょうか。森の中に入って探検ごっこをしたり、雪でかまくらを作れなくても、ゲームで遊べるし、室内には昔とは比べようもないほどの多くの娯楽が待っています。

このように、今の状態が当たり前と感じている子供たちが大きくなって、森林破壊や地球温暖化といった環境問題に対して自分のことのように感じ、何とかしなくてはという感情になることができるでしょうか。そんな危機に追い込んでしまったのは大人たちなのですが、大人は環境に関わる様々な問題を解決しようとするだけでなく、子供たちに再び森や海、自然の中で遊ぶ楽しさと尊さを伝えて行かなくてはならないと考えていました。

その想いが幼児向け通信講座「こどもちゃれんじ」で有名なベネッセから具現化されることになりました。それが、「しまじろうの植樹プロジェクト」です。これは、子供に大人気で自分の子供も大好きなしまじろうと一緒にインターネット上で木をタネから育てて、植樹しようというゲームなのですが、ただのゲームではありません。やがて芽が育ち植樹協力証がもらえ、2010年の春には苗木に自分が付けた名前を旗にして、それを携えて本当の森に持って行って植林をするそうです。

これによって、子供たちは楽しみながら自分たちがやっていることの意味を考えるようになるでしょう。そして自分が付けた名前が植林する場所で見つけることができれば、その木や森に対して愛情もわくと思います。このようにして少しでも木や森に興味を持つことによって、将来へ自然環境を愛する心が伝わっていくのです。自分たちは子供たちに何を残してあげられるでしょうか。

【参考】
・しまじろうの植樹プロジェクト http://www.ecologift.jp/shimajiro/

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国産にこだわることがエコなのか

2009年10月 04日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

長らく12年もの間、多くの視聴者から支持を受け続いてきたテレビ朝日系の番組「素敵な宇宙船地球号」がこの度終了しました。世界で抱えている様々な環境問題や地球の危機を知る度に、自分たちに何ができるだろうと考えさせられるすばらしい番組でした。最近テレビ局の編成も予算の都合上厳しいものになり、コストが掛かる番組が次々と終了となる今、やむを得ない面もあったと思いますが、世界的にも日本としても環境問題に対する関心が高まっている時期の終了はなんだか寂しい限りです。

そして新しく始まったのが地球号食堂という番組。今まで慣れ親しんだものが変わったことによる違和感によるものなのかもしれませんが、どうもしっくりと来ないというのが印象です。もともとこの地球号食堂は素敵な宇宙船地球号のなかの一つの企画だったものですが、それが今回独立して後継番組となったようです。食材はすべて国産のものを使用し、おいしいものを作るというのが主な内容となっていて、毎回ゲストを迎えてエピソードやエコ活動の紹介をしながらも路線はグルメ番組といえます。

内容について今後どのように続いていくのかまだわかりませんが、今回最も感じたのは国産にこだわった食材で料理をすることが本当に環境問題への解決になるのか、ということです。100グラム700円する豚肉を購入して、なかなか手に入らない有機栽培で作った原料の調味料などは一般市民が手に入れることは難しいのが現状です。食育につながるというのであれば、もっと他に普通の人たちでも関心を高めるような提言はできると思います。例えば、ドギーバッグのような食べ残しを持ち帰ることや賞味期限切れの商品への取り組みなどたくさんあると思います。

この番組自体は、一つの方法を細分化して紹介する番組と割り切るとしても、国産食材だけを使うことがどのように環境問題への取り組みになるのか、続けて放送していくことの意味をもう一度しっかりと伝えて欲しいと思います。それと共に、素敵な宇宙船地球号のような世界で起こっていることを伝える質の高い番組がどこかで復活してほしいですね。

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風力発電の意外な問題

2009年9月 30日 By: rainbow Category: 環境問題 No Comments →

鳩山総理大臣が世界的に温暖化ガスを25%削減すると宣言するように環境問題に関心が高まりつつある今、石油などの化石燃料から太陽光発電や風力発電といった自然エネルギーを利用した発電システムの導入が各地で広がっています。風が強い海沿いなどには数多くの風力発電のための風車が並んでいるのを目にすることも多いのではないでしょうか。

しかし、この環境に優しいはずの風車には意外な問題をはらんでいる可能性があるというのです。その問題とは低周波音です。低周波とは100ヘルツ以下の音波のことをいい、さらに20ヘルツ以下の音波については超低周波音と呼ばれています。これらの低周波音は一般的に人の耳で感じることはできません。そのため低周波音が存在していることすらわからないのです。この低周波音が風車から出ていてそれによって体調に異変が生じてしまっている人が目立って多くなり始めているのです。以下にそれらの人々が申し出ている症状を示します。

「船酔いのような症状が出て、夜中に何度も目が覚めるようになった」
「頭の中が小刻みに震える」

これらの症状が出ている時には、決まって風力発電用の風車が回っていて回り始めると症状だ出るという人もいるくらいです。このことから風車と症状発症との間には何らかの因果関係があると疑うのが自然でしょう。環境省によると、低周波音に関する苦情は1990年代まで全国で年間40件前後だったのですが、2000年度は115件、07年度は181件と着実に増加傾向を示しているそうです。

この状況に対してこれまで環境省は慎重な姿勢を示していました。それは低周波に対する感じ方には個人差があり、低周波音が人に苦痛を与える原因も、苦情が増えている理由も分かっていないためだというのです。確実性がないのであればそれを調査すればいいのにと素人としては感じてしまうのですが、役所としてはそのあたりの順序が違うのかもしれません。しかし、苦情数がここまで大きくなってくると環境省も調査を開始せざるを得ないようで、2009年度から愛媛、愛知両県の風車の周辺で、低周波音と住民の健康状態の因果関係を調べることを決めたそうです。

これによって、何らかの因果関係をつかむことができたとき対策を打つ必要が出てくるでしょう。例えば、風車の近くに位相や振幅が異なる音波を出す装置を取り付けて、風車から出る低周波と合わせることによって、低周波をなくすこともできるかもしれません。住民が安全に暮らすことがまずは第一であり、この低周波問題によって自然エネルギー全体への印象が悪いものになってしまうのは避けなければなりません。環境省の今後の取り組みに自分たちは注目していく必要がありそうです。

【参考】YOMIURI ONLINE 2009年9月28日
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20090928-OYT1T01234.htm

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