あしたまにあーな

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篤姫 第33回「皇女和宮」

2008年8月 17日 By: rainbow Category: 2008年_篤姫, ドラマ No Comments →

安政の大獄によって井伊直弼を失った徳川家は、もはや自分たちだけの力ではどうすることも出来ずに天皇家を頼ることになります。その決定に至るまでの、老中配下の力不足に本当に悲しくなります。天璋院に一言の話も無く、また10年後に攘夷を約束するなど、ありえない約束を天皇家とさせられることになり、その約束を守ることもできないにもかかわらず、今だけを見て政をしている姿に、徳川家の末期を感じます。

一方、京都にいた和宮ですが、本当に女性は政治の道具に使われる悲しい出来事を受け入れなくてはならなかった時代の無念さがあります。すべては「日本国のため」という言葉に、和宮だけでなく天璋院もまた飲み込まれた一人だったんですよね。でも、それをプラスの力に変えて前向きに頑張っていける人と装でない人の間に大きな差があるんですよね。きっかけは誰かに決められたことであっても、それを運命と割り切っていい方向へと変えていける姿、それがまさしく昔、菊本が言っていた「女の道は一本道」なんじゃないでしょうか。

和宮を演じるのは掘北真希ですが、芯の強い姿をうまく演じているようなきがします。これから、彼女がどのように宮崎あおいと演じていくのかがたのしみです。この二人は、同世代として各方面からライバル扱いされているのですが、ここでは演技という真剣勝負の場でうまくそれが相乗効果につながればいいと思います。

次回から嫁と姑という現代にもつながるような問題に、どのように話が展開していくのかが楽しみです。そして大久保をはじめと知る薩摩の武士たちがどのように動き出すのか、静か見守っていきたいと思います。

徳川300年ホントの内幕話―天璋院と和宮のヒミツ (だいわ文庫 H 88-1) 徳川300年ホントの内幕話―天璋院と和宮のヒミツ (だいわ文庫 H 88-1)
(2007/12/10)
徳川 宗英

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篤姫 第32回「桜田門外の変」

2008年8月 10日 By: rainbow Category: 2008年_篤姫, ドラマ 1 Comment →

今日は、人の運命について考えさせられる内容となりました。3つの時代の流れが大きく方向転換する、今後の展開にとってすごく重要な話がありました。

まず始めは幾島との別れ。後の2つの展開があまりにも衝撃的な内容だっただけに色あせてしまいそうになりますが、天璋院が薩摩にいた頃から身の回りの世話、そして見聞、振る舞い、言動といった全ての礎を築いてくれた大切な存在が、居なくなってしまうのです。

「自分の周りのものがどんどん去っていく」と漏らした天璋院にとって、その極めつけが幾島だったんじゃないでしょうか。でも、幾島にとっても天璋院にとってもこの後の時代の流れを考慮すると、丁度良かったんじゃないでしょうか。

次の重要ポイントは、薩摩での決起でした。有馬たちが井伊を討とうと立ち上がろうとするところをもはや大久保も抑えることができません。時代の流れを抑えるにはもはや無理な状況になってきたんでしょう。

その流れを止めたのは小松帯刀でした。彼は、大久保達の動きを藩主に伝え、直前で「誠忠士の面々へ」という書面をもって、食い止めます。処分されても仕方ないと思っていた薩摩志士たちは、薩摩の大切な人材であると言われ、逆に藩のために忠誠を誓う大切な存在へと変貌を遂げたのです。志が強い彼らをうまくまとめた小松帯刀の存在は、薩摩にとってすごく貴重といえると思います。

それにしても、的場浩司や瑛太、原田泰造といった面々の演技が段々うまくなってきたいように感じます。迫真の演技に今では飲込まれそうになります。まさに適材適所といえるでしょう。

そして、最後のポイントは井伊直弼でしょう。あまりにも大きな転換点となりました。多くの人々を追放してきた安政の大獄によって、一部の人々から不満が高まりつつありました。

井伊の考えを聞こうと天璋院は茶の湯を共にし、「自分は国を守りたい一心で、己の役割を果たした」と語る井伊に対して、天璋院は深く感銘しこれからもっとわかり合っていこうとする矢先、桜田門外の変にて命を閉じることになります。

さらに天璋院を追い詰めたのは、井伊直弼の首を上げたのは薩摩の武士であったこと。これで、天璋院は故郷を敵にまわさなければならない運命を感じていたのかもしれません。
すこし、今回は内容が濃すぎたようにも感じます。ところどころで、ジョン万次郎による尚五郎が於一のことを好いていたという告白といった心温まる話、勝麟太郎による咸臨丸の話など、多くの内容を含んでいただけに、なんかもったいない気がしました。

次回は、和宮の登場ですね。天璋院との厳しい人間関係が予想されることから、胃をきりきりさせながら見たいと思います。


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篤姫 第30回「将軍の母」

2008年7月 27日 By: rainbow Category: 2008年_篤姫, ドラマ No Comments →

今回まず感じたのは、天璋院を演じる宮崎あおいのメークが前回よりも確実に白くなっており、余計歳をとったことが強調されていたことです。なんせ、このままずっとこの人で行くんですから、この先はもっともっとすごいメークが登場するんだと思いますが、まずは今回はその第一歩をかいま見ることができました。

世の中は、慶福が14代将軍家茂となり、その大老である井伊直弼による有名な安政の大獄が猛威をふるっています時代。この施策を行っている井伊のなんか恍惚な表情が何とも気になるところです。

当時の薩摩藩などの革新派が、その後の時代の中心になってきたので、井伊による安政の大獄が悪政だという風潮がありがちですが、今回改めて井伊の発言を聞いてみると、納得できる部分もあるんですよね。

幕府による政治が当然であった時代に、干渉する朝廷やその付近の人々は、幕府に近いものにとっては幕府をないがしろにする行為そのものであり、厳しく弾圧したくもあります。

しかし、もはや時代はそれを許さなかったことを見誤ってしまった井伊が最後には、ご存じの結末を迎えてしまうんです。時代の流れは一人で作るものではなく、大きな流れが既にあることを教えてくれる出来事だったんじゃないでしょうか。

今回のポイントの一つとして、忘れてはいけないのが西郷吉之助の海への身投げでしょう。京を追われた西郷と月照は薩摩に逃れますが、すでに藩の実権を掌握していた斉興は二人を捕らえてしまいます。久光って有名な大名ですが、ここまで実権がなかったんでしょうか。

捕らわれた西郷達を逃がそうと帯刀と大久保が尽力するんですが、西郷達は帯刀らに迷惑がかからないようにと海に身を投げてしまいます。その結果生き残ったのは西郷だけ。ここに時代の運命を感じます。これから一度死んだ身として、悔いの残らないような一生を全うしてくれるでしょう。こうなった人は強いですよね。

今週最後は幾島の大奥を去る発言で終わり、来週はそれがメインっぽいです。於一を将軍家へ嫁がせるためにお世話役に就いた幾島の最後は時一刻と迫っているのです。初瀬といい今までの仲間がこうやって去っていくのは悲しいものです。

幾島のために1回を丸ごと使うなんて、破格の待遇ではありますがどうなっていくのかが楽しみです。

天璋院篤姫のすべて 天璋院篤姫のすべて
(2007/10)
芳 即正

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