松濤の温泉爆発事故から思うこと
都内でこのようなガス爆発が起こってしまうのは本当に危険な出来事だといえるだろう。
日立ビルシステムの会見から、「管理おける契約書には、ガスの点検は入っていなかった」といって責任の所在が自分たちにはないということを述べている。たしかにここで認めてしまうと企業としては多額の賠償金の支払い、企業イメージの低下など影響は計り知れないので、それを守るという観点からこのような発言になってしまっているのだと思う。
ただし、このような状況の中でその発言が日本中に流れることを考慮すると逆効果なのは明らかではないだろうか。すべでのインシデントについて記載をしないといけないのであれば、いったいどのくらいの条項を契約書に列挙させないといけないのだろうか。
安全対策について疑問があがっている今、明らかにその安全性がなかったということは自明であったのだから、今回どのように対応するかの策を早急に決め、今後の再発防止に向けて他の施設への水平展開ができるようにしないと、温泉施設への不安はなくならないだろう。
この事故で知ったことなんだけど、関東南部の千葉から川崎にかけて南関東ガス田というものがあり、比較的容易に天然ガスが出てくると言うことらしい。ここには、年間国内生産量の800年分に相当する3685億立方メートルもの天然ガスが埋蔵されているのだが、その天然ガスを扱う施設に関するガイドラインはないらしい。
国もこのことを重く受け止め早急なガイドライン作成が必須だと思う。
いずれにせよ、今回犠牲になられた方のご冥福をお祈りいたします。
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