平清盛 第9回「ふたりのはみだし者」
平氏の中は幸せが包み込んでいて見ていてほんわかとなるのと対照的に、王家では血みどろの戦いが繰り広げられていて今回それがとうとう顕在化してしまう状況にまでなってしまうという両極端な展開となりました。その中で登場した源義朝は、相模国の三浦一族が助けを求めにやってきて、助ける代わりに三浦一族は源義朝に従う約束をするなど、着々と力を蓄えていました。あまりもあっさりとしすぎているので、おそらくほとんどの人が何らかの伏線であるとは気がつかないのではないでしょうか。
その今回のメインどころ1つ目が平氏のほんわか家族です。清盛と明子の間に生まれた清太は、清盛にとってはめちゃくちゃかわいい存在で、雅仁親王が後半で清盛の家にやってきた際に双六の台を清太に投げつけようとした際には、全力で清盛は我が子を守ります。いずれ親子の関係は崩れると誰かが行っていましたが、この親子にはそのようなことはなさそうです。のちの重盛についても色々調べてみましたが、父を助けて後白河上皇との関係を取り持っていたりしたようであり、将来我が子がどのように育っていくのかを自分に照らし合わせて考えては、期待と不安が交錯していました。
そんな幸せは平氏とは裏腹にどろどろ模様を呈しているのが王家。鳥羽院との子供を産んだ得子によって、朝廷を緊張させます。明るみになったのはこの子供の誕生を祝う宴でのこと。鳥羽院が我が子を紹介するところまでは平穏だったのですが、佐藤義清が崇徳帝の歌を歌い始めた頃から状況が一変します。場が凍り付き、雅仁親王が出てきては得子に権力欲であることを非難、それに反論する得子が待賢門院を苦しめたかったということを暴露します。このあたりは男女ともに最悪な状況、見かねた藤原摂関家は途中退席します。
この最悪な状況を決定的にしたのは義清の歌なのですが、天皇から直々に自分を守ってくれと頼まれれば嫌とは断れなかったというのも分かるので、百歩譲ってここはよしとしましょう。しかし義清はこれだけでなく、人を愛しく想う気持ちが分からないという待賢門院に、自分がそれを分からせてあげると言わんばかりにアプローチします。このあたりは完全に私欲に走っています。待賢門院に対する自分の気持ちをぶつけたかっただけなのでしょうが、自分が帝や待賢門院の力になると言わんばかりの行動。うーん、謎です。
この義清の想いや行動は次回へつながっていきます。義清はこの後どのように生きていくのか、それによって清盛や物語の中でどのような影響を及ぼしていくのか楽しみにしたいと思います。最悪次回で義清は居なくなってしまうことも。藤木直人好きな奥さんには残念なことでしょう。
◆清盛紀行◆
京都府京都市
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