おもちゃやゲームは大人向けの時代へ
日曜の朝から放送している戦隊もの番組。
現在は「仮面ライダー」や「海賊戦隊ゴーカイジャー」が放送されています。自分たちが子供の頃に見ていた番組で、それに関連する商品は昔からありました。例えば筆箱や机などの文房具にプリントされているものなどその多くは独立した一つの商品で子供向けでしたが、最近ではその商品のターゲットや意味合いは変わってきているといいます。
それは親を巻き込むという考え方がプラスされているという点。子供が段々少なくなる中で販売の裾野を広げるための戦略と見られ、多くの商品が大人でも楽しめるように工夫されているのです。
例えば、タカラトミーの「プラレール」では、限りなくデザインをリアルにして生粋の電車好きが多い大人を取り込もうとしています。また、「仮面ライダー」や「海賊戦隊ゴーカイジャー」といったキャラクターものでは、昔の世代のモデルをドラマ上に登場させたり、昔のフィギュアを発売して記憶を呼び起こそうとしています。さらに、こういったキャラクター戦隊ものの強みはゲームセンターにあります。
キャラクターが描かれたカードを1枚数百円で購入し、それを使って対戦します。コンピュータと対戦したり誰かと対戦したりするのですが、次々と新しいアイテムが発売され、それを購入しないと相対的に自分がどんどん弱くなるようにできているので、買わざるを得ません。先日、分厚いカードケースを抱えて子供と歩く父親を発見しました。父親は子供よりも中身に詳しくはまっている様子。こういった人は少なくないのです。
以前は、ゲームソフトでも3000円程度出せば完全に遊ぶことができたのですが、今は始まりの敷居は低く数百円もしくは無料から始まるのですが、上限がないゲームが主流となっていて、ゲーム会社の貴重な収入源となっています。まさにご利用は計画的にといったところでしょうか。
このように、おもちゃやゲームは大人に目を向けたものが主流となりつつあります。その際のキーワードは、リアルさ、そして競争です。昔楽しく遊んだ記憶を呼び起こさせ、よりリアルなものを提供することによって大人ははまり、そして「子供を勝たせてあげたい」という思いから、子供によりレベルの高いものを与えるのです。
一つのコミュニケーションツールとしてうまく使いこなすことができれば、親子間の関係をより強くすることができるものとなるでしょう。その際、子供は自分を抑えることができないので、大人が自制心をもって接してあげる事を忘れてはいけないのです。
【参考】日本経済新聞 2011/08/27
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