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思いの外恐ろしい薬の副作用

2011/02/24 Category: ヘルスケア

夜中、後輩から1通のメールは誰もがあまり危機感も感じられない普通の体調不良を伝えるメールだと思っていました。それはとあるクリニックで処方された風邪薬を飲んだ後、顔がむくれてしまい痒みもあるというもの。お大事にというやりとりがなされたあと、話は終わったかにみえました。

ところが、朝になり再び症状を伝える後輩のメールは一見絵文字が多用され危機感はやはり全くないもののよく内容を見てみてみると恐ろしい言葉が並んでいたのです。顔だけだったむくみは全身に広がりパンパンになってしまい、さすがにまずいと感じた後輩は救急車を自分で手配して病院に担ぎ込まれます。

そこで告知された症状は、「アナフィラキシー ショック」でした。耳慣れない言葉なのですが、最悪死に至るものだそうで後からそのことを知った後輩は震えが止まらなかったといいます。幸いにも後輩は翌日は元気に退院し腫れも徐々に引きつつあります。

このアナフィラキシーというショックですが、実はほとんどの医薬品の説明書にはきちんと記載されているものなのです。ほとんど見ることがない説明書だったのですが、そこには「服用後すぐに、じんましん、浮腫、胸苦しさなどとともに、顔色が青白くなり、手足が冷たくなり、冷や汗、息苦しさなどがあらわれる。」と説明があり、このような症状が出たらすぐに医師に相談することとしています。

アナフィラキシーとは、主に以下の原因で起こるアレルギー反応だといいます。
・ハチ毒
・薬物
・食物
・ラテックス(天然ゴム製品に接触することで起こるアレルギー)
この原因物質に対して体の中でIgE抗体という戦う物質が作られるのですが、これが活発になりすぎてしまうことによって体の様々な所にまで悪影響を及ぼしてしまうのです。

アナフィラキシーになると、じんましん、呼吸困難、腹痛、嘔吐、下痢、および血圧低下を伴うショック、そして最悪のケースとしては死に至ることもあるといいます。まさに説明書に書かれているとおりの恐ろしい症状なのです。

また事前の予防としては原因物質をとらないようにすると説明しているものが多いですが、事実上は困難でしょう。なったら、とにかくすぐに病院へ向かって適切な処置をするのが最善だと後輩も教えてくれました。日頃飲んでいる薬にはそれ相応のリスクも潜んでいるのだということを改めて学ぶ機会となりました。

【参考】アナフィラキシー対策フォーラム http://www.anaphylaxis.jp/

アナフィラキシーショック―For Professional Anesthesiologists アナフィラキシーショック―For Professional Anesthesiologists
(2008/11)
光畑 裕正

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