江 -姫たちの戦国- 第4回「本能寺へ」
物語は、お市と3姉妹のお香体験教室から始まります。まだ話全体の作りについて理解できていないので単純に3姉妹がじゃれ合っているようにしか見えず、ただただ微笑ましい姿だと思ってみていました。しかし、今日の話の流れを考えながら見ていったときに、このオープニングシーンにはものすごく今日の出来事の重要な要素をしっかりと自分たちに伝えていたのではないかと思うようになりました。
茶々や初は浅井長政の愛用のお香を自分にとって一番の香りであると感じるのですが、江にとってどれが自分にとって一番の香りなのか分かりません。クシャミのシーンは余計ですが、悩んだ江に答えを与えたのが信長でした。信長が与えた貴重なお香こそ江にとって一番の自分の香りとなったのです。これは今後も何らかの羅針盤になって行きそうなメッセージが込められていると感じました。
そんな中で、今回の題名にもある本能寺を舞台とした悲劇の主人公である明智光秀にとっては段々厳しい状況になりつつありました。この重要な役どころに市村正親さんを配置したのは正解だと思います。難しい感情の表現を舞台俳優らしく素晴らしい表現力で演じているので、真っ直ぐに光秀の無念を感じることができます。ちなみに市村正親さんの妻は篠原涼子なんですよね。
明智光秀に信長は馬揃えなどの重要な仕事を与えるのですが、お互いのコミュニケーションがうまく取れていなかったように感じます。思ったことをどんどん言うことで信頼を寄せる人もいれば、自分がへりくだることによって逆に相手に不快感を与えるしまう人がいる。なんだか難しい世界です。馬揃えとは今の言葉で言うとまさに軍事パレード。それを見事に成功させた光秀だったのですが、その後の処遇はなぜか冷たいものになっているのは、相性が悪かったとしか言いようがなかったのでしょう。反発心が高まっていく様子は見ているこっちまで緊張してきます。次回の爆発に向けて、ドキドキしてきます。
そんな信長は、武田などこれまでの宿敵をどんどん打ち破っていきます。今回のドラマの主題ではないので、10秒くらいで武田勝頼は打ち破られてしまいますが、凄い大きな事だったと思います。信長の本心を知ることができるのは江との絡みだけだったのですが、今回はお市との兄妹での絡みで知ることができます。それは、天下太平のために自分一人ですべてを背負い込んでいるということ。自分がどう思われようと、自分の力を恐れる気持ちをうまく使って天下をおさめていこうという信長の真意を知ったお市は、信長と共に生きることを選択します。
それまで、神宣言していた信長に反発していた江も、心から謝りたいと180度方向転回します。謝りに再度信長の元へ向かうことができるのか、そして有名な本能寺の変から江が何を感じ取っていくのか、次回は出だしのキーポイントとなりそうです。
◆江紀行◆
京都府京都市
- 総見寺
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