人生80年の1年なんて大した問題じゃない
この言葉は、2009年に千葉ロッテマリーンズのユニフォームを脱いだ小宮山悟投手が話した言葉です。彼は、バレンタイン監督と共に日米の球団を歩み千葉ロッテの優勝にも貢献した大投手です。その栄光の影にはものすごい苦労がありました。まずあこがれだった早稲田大学を2浪しようやく入った東京六大学野球で通算20勝もの活躍をします。
プロになり、やがて大リーグへ挑戦しますが、数年でその地を去ることとなり1年間の「浪人」生活を過ごした後、千葉ロッテにバレンタイン監督が呼び寄せ再びユニフォームを着ることになります。そんな苦労も野球が好きだという気持ち、そしてファンを大切にする気持ちが支えてくれたのだと思います。自分はジャイアンツファンであり千葉ロッテのファンではありませんが、黒木投手を始めそんな熱い魂を持った人が何となく千葉ロッテには多いような気がします。小宮山投手もそんな一人でした。
ここまで浪人生活をした小宮山投手が話した言葉が表題の言葉です。遠回りしても夢を信じ、人を信じ、自分の野球人生を切り開くことができた彼は、「大学を2浪したおかげだろうね。だから、おれは、いろんな人に浪人を勧めている」と。自分も浪人生活を経験しました。予備校と家を往復する毎日でしたが、それで勉強の面白さを多くの先生に教えて貰いました。暗記に頼る勉強ではなく、なぜそうなるのかを理解すると、それを自分で応用することができるようになります。それは受験という枠を越えて様々なところで役立っています。そう思うと浪人時代は今の自分になくてはならない時間だったような気がします。
今、この時期はまさに国公立大学の二次試験の真っ最中。不景気の影響か、倍率は例年になく高いといいます。そんな難関に今まで自分のがんばりをぶつけるときですが、ダメでも全然構わないのです。むしろ自分を見つめ直し、急いできたこれまでとは違い、ゆっくりと何かを得ることができます。失敗しても構いません。小宮山投手が言っていること、浪人を経験した人であればきっと理解できるはず。その時代があった大切さは、経験した人でないとわかりません。そのくらいの気持ちでがんばって欲しいと思います。
最後に、小宮山投手には20年間ありがとうございましたと心から伝えたいです。そしてこれから後進の指導者としてバレンタイン監督から得たことを伝え、日本のプロ野球界を盛り上げていって欲しいと思います。
【参考】be on Saturday 2010/02/20
LET US DO IT AGAIN! ~2006 千葉ロッテマリーンズ 選手名鑑~ [DVD] (2006/03/15) 小林雅英、 |
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