3人乗り自転車のこれから
子供を自転車に乗せて走るお母さんをよくスーパーや保育園、幼稚園の近くで見ることがあります。前に乗せたりパターンもあれば後ろに乗せたりするパターンもあり、見ている感じでは同じくらいの割合がいるでしょうか。これらの補助いすはネット等で1000円から3000円程度で簡単に購入することができます。しかし、その3人乗りをしている自転車で安全面などの危険性が叫ばれるようになり、3人乗り自転車は自転車協会の「BAA」マークもしくは製品安全協会の「SG」マークが張られている基準を満たした自転車以外で3人乗りをしている自転車には、2万円以下の罰金または科料の罰則とされていますが、当面は警察も指導にとどめるそうです。
この基準を満たした自転車が今、なかなか普及していないという現状が明らかになりました。そもそもこの3人乗り自転車に関して子供を持つ親がその存在を知っているかということが気になりますが、実は多くの親が基準を満たす3人乗り自転車の存在は知っているといいます。では、それでも普及が進まない理由はどこにあるのでしょうか。その最大のネックは費用にあります。基準を満たす3人乗り自転車は3万円台のものから電動アシスト機能がついたものになると10数万円もするのが現状なのです。
上記でも示したように、普通の自転車に取り付けることができる幼児いすは手軽に購入することができる価格なのに対して、強度や安定性などの基準を満たした自転車はかなりの負担を伴ってしまいます。子供の安全が第一なのは分かっていても、新たな自転車を購入するところに踏み切れない面があるのです。まだまだ少ないですが自治体の中には補助金を出すところまであったり、なかにはレンタルとして貸し出すところまであったりします。利用期間が6歳未満の子供を2人とももつ時期に限定されることから、レンタルであれば新たに経済的な負担をしなくてもレンタルで十分という考え方から来ているのだと思いますが、利用する人もまだまだ少ないとのこと。PRの問題なのか、その他に課題があるのかこれから明らかになって行くことと思います。
このように、3人乗り自転車が危険であることは親としても十分に認識していて、できる限り子供には安全に乗って欲しいという思いは誰にでもあると思います。それに対して利用が進まない大きな原因が「費用」や「手間」にあることが今回明らかになってきました。そのときしか使わないものがもったいないというのは、チャイルドシートなどでも同じです。子供の安全を最優先に考えるという考え方を警察や関係者からだけの呼びかけで「やらされる」意識を持つのではなく、親の責任として自然とできるような雰囲気を作るために費用や手間の問題をクリアし、利用しようという風土を作っていかないといけない時に来ているのだと思います。
【参考】日本経済新聞 2009/10/26
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