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ティッシュを配り 気を配らず

2009/06/15 Category: 日記

夜の繁華街でよく見かけるティッシュ配りのアルバイト。

雨が降っているにも関わらず手にいっぱいのティッシュを持って道行く人に配っている姿を見ていると本当に大変な仕事だと思います。カラオケの勧誘を兼ねながら配布している2人のアルバイトを眺めていると、そのティッシュのはけ方が明らかに異なるのです。一人はどんどん配っていき、なくなっていくのに対してもう一人は全く配ることができません。

その二人の差はいったい何なんでしょうか。それは声のかけ方にありました。よくティッシュを配っている男性は、急ぎ足で帰るサラリーマンにただ「どうぞ」といいながら渡しているのに対して、もう一人の男性は「カラオケいかがですかー?」といいながら配っていたのです。

アルバイトとしては後者のほうがマニュアル通りなのかもしれません。カラオケボックスの宣伝をするためにティッシュを配っているわけですから、渡す際にその宣伝をするのは当然でしょう。しかし、一人で急いで雨が降っている夜道を帰っている人にとってカラオケボックスに立ち寄ることがあるでしょうか。2006年シダックス調べによるとカラオケボックスで一人カラオケをする人の割合は約16%だそうです。それが、会社帰りのサラリーマン一人と限定するともっと減ることは明らかでしょう。

このことからいえるのは、その場ですぐに勧誘をするのは得策ではないばかりか、逆に反感を持たれてしまうことにもつながります。それよりも前者のアルバイトの人のように静かにティッシュを利用してもらい、後日家族や恋人とカラオケボックスに来てもらう潜在顧客の獲得に向かうほうがより効果を得やすいのではないかと思います。

同じアルバイトでも、ただティッシュを全部配ればいいと考えるのと、その先にある利益を考えながら動くのとでは全く違うということがわかります。彼らがそこまで考えていたかどうかはわかりませんが、雨の中の静かな風景から、付加価値というサービスを感じることができます。

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(2008/11/22)
経営コンサルタント 山口廣太 編

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