ひらめきに頼るギリギリ作業
試験や仕事の締め切りまであと3日。やばい!なんとかしなきゃ!
そう思ったときにすごい勢いではかどる事があります。自分も学生の頃や会社に入ってもしばしばそのような状況の中で徹夜や残業をしながらこなしてきました。なんとか締め切りに間に合った後は、いつも「もっと早くから取り組んでおけばよかった。次回は必ずそうしよう」と固く決意するのですが、次回も同じようにギリギリの作業になってしまうのです。
フランクリン・コーヴィーによると、仕事は「緊急かつ重要」である仕事の量を減らし、「緊急ではないが、重要」な仕事を増やすことによってモチベーションが上がると説明しています。確かにその通りでいつもいつもこのような仕事をしていると自分が本当にやりたいことが後回しになってしまったりするものです。
そこで、ものは考えようで緊急ではない仕事でも自分の中に期限を設けて、周囲に宣言することをお勧めします。自分は最近では多少厳しいくらいのスケジュールで会議を企画し、関係者を招集してしまいます。これで後戻りはできないのでやるしかない状況に自分を追い込みます。
このような場面で大切なのが、”カン”や”ひらめき”といったものになります。ものを考えなければならない状況では、カンやひらめきといった脳の無意識領域の働きが重要になります。ではこのひらめき、どのようにして生まれるのでしょうか。
脳科学者による研究では「ひらめき」は以下の4つのプロセスから生まれるといいます。
1. データを集め、準備する
2. データの順列組み合わせをすべて考える
3. 考えるのをやめ、頭の中で自然に発酵するのを待つ
4. 数日か数週間すると、いきなり「ひらめき」が訪れる
周到な準備の後、いったんそれを忘れる。忘れることで脳がリラックスし、無意識の領域が活発になるといいます。無意識の領域で設計図ができているからこそ、追い込みの時期に猛烈な勢いで作業を進めることができるのです。
何もせずにただ時間だけを無駄に過ごしていては何も起こりません。かんやひらめきを呼び起こすには、やれることをしっかりやって準備を行うことが大切なのです。妖精が全てを寝ている間にやってくれないかなと思うこともよくありますが、そんなムシのいい話は転がっていないようです。
【参考】be on Saturday 2009年5月2日
手塚先生、締め切り過ぎてます! (集英社新書 490H) (2009/04/17) 福元 一義 |
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