メール返信の束縛
「先生、私のケータイ、取り上げてくれへん?『取り上げられた』ことにすれば、友達にメールが返せない言い訳ができるでしょう」
このようなお願いをしてきた中学生は、先生にケータイを「取り上げてもらった」ことによって、期末テストに集中でき成績が上がったそうです。
携帯電話は今や定額制が当たり前の時代となっていて、友達とのメール交換もエンドレスになる傾向があります。友達からのメールに対して返信をすぐにしないと人間関係が崩れていき、いずれはいじめの原因にもなるのです。
なので、返信を半ば強要させられ、お風呂に入っているときでさえケータイをぼり袋に入れて入ると言った人もいたりするそうです。
ここまでくると、自分の生活というものを守ることに支障を来しているんですよね。そこで、いくつかの言い訳をあらかじめ考えておく人も多いとのこと。例えば、
・電池切れだった
・別の所にケータイがおいてあった
・寝ていた
携帯電話はいつでも誰とでもつながることができる反面、そのつながりを時には切って自分の世界に集中したいときだってあります。
相手からのメール返信におびえ、ずっとケータイを握りしめている世界から解放され、ビクビクしないで自分の好きなことができる世界を迎えるにはどうしたらいいのか、難しい問題ですよね。
【参考】読売新聞 9月18日付
ケータイ世界の子どもたち (講談社現代新書 1944) (2008/05/20) 藤川 大祐 |
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