何のために勉強するの?
そう問われたら、あなたはどう答えますか?
あるいは、今もその答えがでずに悩んでいるのではないでしょうか。
ベネッセの調査によると、「勉強が役に立つ」と考える東京の小学生の割合は、世界6都市の中で最低だったそうです。
・「金持ちになるために勉強が役立つ」
・「一流の会社に入るために」
・「尊敬される人になるために」
・「心にゆとりがある幸せな生活をするために」
これを聞いた人たちは、果たして納得するでしょうか。みんながみんな金持ちになりたいわけでもないし、一流企業に入りたいわけでもありません。人のために何かしたいという気持ちも、そう思わせる何か動機がある人に訴えるのであればいいと思いますが、有効な理由にはなり得ないです。
では、勉強をする意味って何でしょうか。すごく難しい問題だと思いますが、小学校、中学校の頃の勉強の意味と大人になってからの勉強の意味は全く違います。
学生の頃の勉強は、将来自分がなりたい仕事に付くための準備だと思います。例えば数学なんて勉強してなんの意味があるの?と言われることがよくありますが、明確に小学生の頃から数学が関係ない仕事に必ず就くことが決まっていれば本当にいらないんだと思います。でも、そんな人ってすごく少ないですよね。自分がやりたいことは段々学年が進んでいくうちに決まっていきます。その時に数学が必要であったにも関わらず、勉強しなかったのでなれない、なんてことがあったら悲しすぎるんじゃないでしょうか。
そういった意味で、学生の頃の勉強はなりたい自分になるための道具に過ぎないんだと思います。これが大人になったときの勉強になると、強制がなくなる分自分の興味に左右されます。その方がよっぽど面白いんですよね。大人になって日本史の勉強が面白くなったり、環境問題を色々調べてみたくなったりして、自分で進んで勉強したりします。
最後に専門家の意見を紹介します。
調査を担当したベネッセ教育研究開発センターの木村治生・教育調査室長は「英米では、授業の中で、勉強の目的や、何に役立つかなどをしっかり説明している。中国や韓国では、勉強して良い大学にいけば、豊かな生活を送れるという意識が社会全体で強い。日本では、勉強の価値を下げるような言説があるのではないか」と推測しています。
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