龍馬伝 第39回「馬関の奇跡」
とうとう今回から第4部の始まりです。最終部なので、心してオープニングを見ようと始まる前からドキドキしていました。始まりは今までと同じように岩崎弥太郎が三菱の社長という立場で記者から取材を受けるというもの。龍馬を英雄のように記事を書いている記者に対して終始不機嫌な弥太郎ですが、咳をすると血が。彼のそう長くないことを視聴者に伝えるためだったのでしょうか。次回の振り返りの場面はきっと最終回付近だと思うので、その頃の弥太郎は最期の場面になるのかもしれません。
またグラバーが部下として働いていたり、母である美和が偉くなった弥太郎に戒めたりするなどサプライズが散りばめられています。ここに弥次郎も登場したら最高だったのですが、それはさすがに時代を動かしすぎな演出なのでNGだったのでしょう。最後に弥太郎の叫び声と共にオープニングが始まります。
オープニングの始めがいつも変わるのですが、第4部は「RYOMA THE HOPE」という副題。未来への願いが詰まった作品になっていくのでしょう。そんな思いを胸に本編に入ります。
時は第二次長州征伐の真っ只中にありました。自分が見落としただけなのかもしれませんが、第一次の描写が全く思い出せません。どこかの場面で表現されていたのだと思いますが。きっと長州軍は前回の反省や苦労を受けて、今回再び幕府軍と対峙しているんだなと勝手に脳内補完しつつ、物語に入っていきます。
高杉晋作の率いる奇兵隊は士気も高く、そこで共に戦っていた龍馬たちも刺激を受けます。日本という大きなことを考えるのではなく、身近にいる人たちを幸せにしたい、その思いが根底にいつもあるべきであり、龍馬たちは奇兵隊の隊員からそれを改めて教わります。こうなると人数ではない強さが生まれますよね。
亀山社中の働きもあり、第二次長州征伐は軍艦からの砲撃10発程度と海岸での高杉晋作の一人殺陣の描写で完結します。ここが日本の流れを変える大きな場面なのですから、もうすこしお金を掛けてもよかったのではないでしょうか。坂の上の雲で描かれる軍艦からの砲撃シーンと比較すると、何となく寂しいと感じてしまったのは自分だけではないはず。
こうして長州が幕府に勝利し、ますます幕府の力は弱まっていくのですが、当然薩摩や長州といった勝ち手は負けた方を追って打ちのめしたい気分になるでしょう。しかしそれをやってしまっては、内紛になってしまい外国から乗っ取られてしまうことを危惧した龍馬は、政権を返上させる作戦を提案します。
ここで木戸が待ってましたと言わんばかりに「大政奉還」という言葉をさくっと紹介し説明します。用意周到で驚きましたが、過去にやってみた人がダメだったから難しく奇跡だとのこと。この奇跡を今まで起こしてきたのが龍馬なのです。
そんな表舞台をひた走る龍馬のことを煙たがっていたのが弥太郎でした、土佐商会を任せられたところまでは大出世なのですが、そこでの商売は龍馬の影があまりにも大きかったのです。長崎で人望を獲得した龍馬ですから、同じ土佐ということであればあまりにも高い壁でしょう。商売でも人間関係が大きな武器になるなかで、龍馬を超えて、人からの信頼をどのように勝ち得ていくのか楽しみです。
それにしても、今回は至る所で吠える人が続出していました。きっと今の演出家の方のブームなのでしょう。その吠えるシーンによって、何かが生まれればいいのですが、今回は「あぁー吠えてる・・・」と少し冷めた目で見つめてしまいました。本来は自分も窓を開けて思いきり吠えないといけないのですが。
次回は犬猿の仲とされる後藤象二郎との面談。どのように話が進んでいくのか楽しみです。
◆龍馬伝紀行◆
奇兵隊ゆかりの地
- 関門海峡
福岡県北九州市
- 小倉城
- 小倉城の大太鼓 厳島神社
- 長州奇兵隊の墓
山口県下関市
- 火の山公園
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