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フィギュアと衣装の色の関係

2010/02/28 Category: 日記

2010年冬季オリンピックバンクーバー大会も多くの感動を与えつつ閉幕を迎えようとしています。女子モーグルから始まり、カーリング、男子大回転と様々な注目を浴びましたが最も日本人が注目したのがなんと言っても女子フィギュアスケートではないでしょうか。韓国の女王キム・ヨナ選手に対して、浅田真央選手、安藤美姫選手がどこまで食い込むことができるだろうかと固唾を飲んで見守った人も多いのではないでしょうか。結果としては重圧を乗り越え完璧な演技を魅せてくれたキム・ヨナ選手の圧勝で終わりました。それでも浅田選手との戦いは見る側には感動を与えてくれました。

そんなフィギュアスケートの衣装も素敵なデザインで注目していたという人もいると思いますが、女子フィギュアの上位10人中キム選手を含め4人が青系のデザインを採用し、浅田選手を含め5人が赤系を選択しています。この衣装の色については不思議なことに荒川静香選手を含めて過去の3大会は、青系の衣装を着ていた選手が優勝していたというデータがあったそうです。そして今回も青い衣装を身につけたキム選手が勝ち、4大会連続となりました。

では、色にはどのような効果を見る側に与えるのでしょうか。日本色彩研究所の名取和幸さんによると、青は世界中で最も好まれる色で、赤はエネルギッシュな印象を与えるといいます。以前、事故が多い駅の照明に青を導入することによって、その事故の数を減らす効果について紹介しましたが、落ち着いて静かに心に響くような演技をする際には青の方がもしかしたら有利といえるのかもしれません。

色とスポーツの世界にはこの他にも不思議な関係があるようで、2004年のアテネオリンピックでのレスリング大会では実力が伯仲している場合、赤いウェアの選手の勝率が76%にもなったそうです。この他サッカーの欧州選手権でも赤系のユニフォームの方が強かったという結果も報告されています。

色はそれを見る人に何らかの印象を確実に与えます。赤は攻撃的な気持ちを全面に押し出す効果があることから、今回の浅田選手の赤い衣装はキム選手への挑戦という隠されたメッセージがあったのかもしれません。その挑戦はまだまだ続きます。そして4年後には望む結果を得られるようなれればいいですね。

【参考】読売新聞 2010/02/28

よくわかる色彩心理 (図解雑学) よくわかる色彩心理 (図解雑学)
(2005/09)
山脇 惠子

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