あしたまにあーな

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あしたまにあーな > 小澤征悦


篤姫 第30回「将軍の母」

2008年7月 27日 By: rainbow Category: 2008年_篤姫, ドラマ No Comments →

今回まず感じたのは、天璋院を演じる宮崎あおいのメークが前回よりも確実に白くなっており、余計歳をとったことが強調されていたことです。なんせ、このままずっとこの人で行くんですから、この先はもっともっとすごいメークが登場するんだと思いますが、まずは今回はその第一歩をかいま見ることができました。

世の中は、慶福が14代将軍家茂となり、その大老である井伊直弼による有名な安政の大獄が猛威をふるっています時代。この施策を行っている井伊のなんか恍惚な表情が何とも気になるところです。

当時の薩摩藩などの革新派が、その後の時代の中心になってきたので、井伊による安政の大獄が悪政だという風潮がありがちですが、今回改めて井伊の発言を聞いてみると、納得できる部分もあるんですよね。

幕府による政治が当然であった時代に、干渉する朝廷やその付近の人々は、幕府に近いものにとっては幕府をないがしろにする行為そのものであり、厳しく弾圧したくもあります。

しかし、もはや時代はそれを許さなかったことを見誤ってしまった井伊が最後には、ご存じの結末を迎えてしまうんです。時代の流れは一人で作るものではなく、大きな流れが既にあることを教えてくれる出来事だったんじゃないでしょうか。

今回のポイントの一つとして、忘れてはいけないのが西郷吉之助の海への身投げでしょう。京を追われた西郷と月照は薩摩に逃れますが、すでに藩の実権を掌握していた斉興は二人を捕らえてしまいます。久光って有名な大名ですが、ここまで実権がなかったんでしょうか。

捕らわれた西郷達を逃がそうと帯刀と大久保が尽力するんですが、西郷達は帯刀らに迷惑がかからないようにと海に身を投げてしまいます。その結果生き残ったのは西郷だけ。ここに時代の運命を感じます。これから一度死んだ身として、悔いの残らないような一生を全うしてくれるでしょう。こうなった人は強いですよね。

今週最後は幾島の大奥を去る発言で終わり、来週はそれがメインっぽいです。於一を将軍家へ嫁がせるためにお世話役に就いた幾島の最後は時一刻と迫っているのです。初瀬といい今までの仲間がこうやって去っていくのは悲しいものです。

幾島のために1回を丸ごと使うなんて、破格の待遇ではありますがどうなっていくのかが楽しみです。

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篤姫 第29回「天璋院篤姫」

2008年7月 20日 By: rainbow Category: 2008年_篤姫, ドラマ No Comments →

第13代将軍家定がなくなり、少しずつ安定期を抜けて様々なことが動き出しそうな、そんなイントロダクションという感じの放送でしたね。

家定が亡くなったことを、伝えてあげないと行けないと思った篤姫はお志賀と本寿院にそれぞれ伝えるのですが、お志賀からは「お恨み申し上げます」といわれ、本寿院からは切り花でペチペチと叩かれる始末。それでもただひたすらにそのことに耐える篤姫の姿に、次第に周囲も篤姫の本意を分かってくれるようになります。

そして、家定の死が公になった後、篤姫は御台様から「天璋院」様として新たに生まれ変わります。於一から始まった彼女も何度その身分を買えてきたのか分かりませんが、今後はこれ以上に時代の流れの中に飲込まれていくんですね。

井伊直弼を演じる中村梅雀の演技も、鬼気迫ってます。なんだか悪役の様相を呈してきましたが、ただ水戸藩などに恨まれるだけの存在になるのではなく、彼が理想とした幕政の復活という理想を追い求める故の行動なんだということを、うまく表現して欲しいと思います。

彼の運命を知っているからこそ、そんな考え方になるのかもしれませんが、天璋院が家茂を補佐して表舞台で後見人として活躍することができるのかが、直近の楽しみですね。今のカンジダとなかなか厳しそうな気がしますが、きっとこれまでの困難を乗り越えてきた彼女であれば、プラスの方向にいってくれると思います。

一方、同時期に斉彬を亡くした薩摩藩は、後の久光を中心に違った幕府の改革を進めようと、だんだん武闘派として活躍していく空気が高まってきたようです。小松帯刀が久光のお側で働くようになりましたが、今後大久保や西郷と共にどのように薩摩を日本の中心藩として成長させていくんでしょうか。

そんな2つの大きな流れがゆっくりと流れ始める、そんな源流が今回だったような気がします。

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篤姫 第28回「ふたつの遺言」

2008年7月 13日 By: rainbow Category: 2008年_篤姫, ドラマ No Comments →

井伊直弼が大老に就いて、将軍を慶福と決定し、次々と今まで慶喜を推していた人々に対して厳罰に処していきます。そのことがいずれ彼の身を滅ぼすことになるとはこのとき思いもしなかったんでしょうね。

人に対しては常に誠実であるように振る舞うことがいずれ自分の身を助けることになることになることが分かっていないことが、斉彬のような名君と呼ばれるかどうかの境界線なんですよね。

その井伊の政治に対しては、かなりさっくりと描かれていますが、いずれ日本にとって大問題となる日米修好通商条約を結ぶことになるのです。しかも今年はその条約締結から150年という記念すべき年なんですよね。彦根藩出身と言うことで「ひこにゃん」も喜んでいるのかもしれませんね。

そして、今回のメインは二人の死でしょう。まずは、斉彬。西洋式軍隊という革新的な活動を行っていて、確実に彼が長生きしていたら違った日本が待っていたと思います。歴史にもしもはありませんが、すごく貴重な人を亡くしたなぁと改めて感じます。

その悲しみを篤姫が感じていたその時に、家定の死も訪れます。このあまりにも重なった演出はなんなんだろうということで、実際はどのくらいのタイムラグがあったんだろうと調べてみると、
家定:1858年8月14日(旧暦7月6日)
斉彬:1858年8月24日(旧暦7月16日)
ということで1週間くらいしか離れていなかったんですね。それにして今回のキーポイントであるだけにこの二人の最期は分けてもよかったかなと思います。(Wikipedia調べ)

斉彬の死による悲しみの場面はそんなに描かれることなく、なんか中途半端で終わってしまったような気がするんですよね。そんななかでも、斉彬からの手紙が中盤戦最大の涙を誘うポイントだったんじゃないでしょうか。最期まで日本のことを深く洞察していた斉彬をうかがい知ることができます。

「この先、薩摩とお主は敵味方になるかもしれない。そんなときでもおのれの信じる道を行け」

その信念に従って、篤姫は天璋院としてどのように名を残すしていくんんでしょうか。楽しみです。


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